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活動の概要

三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、2001年2月から、炭素のクレジット化*1をはじめとする気候変動対策に関するコンサルティングサービスを通じて、発展途上国の持続可能な発展に貢献するプロジェクトを推進してきました。現在は、気候変動分野全般にわたり、様々な情報提供、支援を行っています。

気候変動分野全般、気候ファイナンス、ESG投資等に関するコンサルティング業務

2005年、国連がE(環境:Environment)、S(社会:Society)、G(ガバナンス:Governance)を意識した投資(ESG投資)の意思決定を促す「責任投資原則(PRI)」を公表し、欧米を中心にESGの概念が導入されました。日本では、2015年9月、世界最大の機関投資家である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がPRIに署名したことを受け、ESG投資への流れが急激に加速化しています。

ESGのうち、環境(E)において、地球温暖化への対応は重要な評価軸となっており、企業においては、2016年12月に金融安定理事会(FSB)の下に創設された気候関連財務ディスクロージャータスクフォース(TCFD)により、気候変動に伴う財務リスク等に関する情報開示が求められています。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、炭素クレジットに関するコンサルティング等を通じて培った国内外の政府機関や専門家等とのネットワークをベースに、各国の政策や産業界の動向、気候ファイナンス制度、ESGと密接な関係にある国連の持続可能な開発目標(SDGs)*2等、ESGの主に環境(E)に係る情報の提供や企業の環境戦略に資する具体的助言や提案を行っています。

また、日本政府を中心とする公的機関の委託事業を通じ、気候変動対策に係る制度設計、気候ファイナンスの活用策の検討、企業による温暖化適応ビジネスの普及促進、および海外ビジネスマッチング等も行っています。

国際的な低炭素成長および開発を後押しする炭素クレジットに関するコンサルティング業務

1992年に国連気候変動枠組条約(UNFCCC)が採択されて以降、国際社会は地球温暖化対策に向けたさまざまな取組みを推進してきました。日本においても、1997年の第3回UNFCCC締約国会議(COP3)における京都議定書の採択を受け、クリーン開発メカニズム(CDM)への積極的な関与を通じ、炭素クレジットの創出に貢献してきました。また、現在では、日本政府が自ら提案した二国間クレジット制度(JCM)の推進により、日本の低炭素技術の海外への移転を通じた温暖化対策に貢献しています。

二国間クレジット制度

2012年末に京都議定書の第1約束期間が終了し、2013年~2020年までの第2約束期間が合意され、国連の枠組みにおいてCDMの継続が決定しました。また、また、2015年12月には、2020年以降の全世界が関与する新たな気候変動対策の枠組であるパリ協定が採択されました。

京都議定書の第2約束期間に参加していないわが国は、排出削減義務を負わないものの、低炭素技術による海外での排出削減に引続き貢献していくための新たな枠組みとして、「二国間クレジット制度 (以下、JCM*3)」を推進しています。これまでに、モンゴル、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、モルディブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラオ、カンボジア、メキシコ、サウジアラビア、チリ、ミャンマー、タイ、及びフィリピンの17カ国の政府とJCMの実施に関するに関する二国間協定が締結 (2018年7月1日現在) されており、具体的な運用が進められています。

これらの枠組みにおいて、先進国、新興国、後開発途上国が共通に目指すものは、温室効果ガスの排出を抑える『低炭素成長および開発』であり、その推進に不可欠な要素は、算定可能な排出削減量とその価値を金銭化する資金スキームと考えます。

JCMの普及促進のため、日本政府は、実現可能性調査 (FS) 事業や、実際の技術や製品の運転を含む実証事業や設備補助事業を実施しています。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、証券会社はもとより、MUFGグループ各社が有する資金調達機能と、CDMで培ってきた国際的レベルの削減量算定ノウハウをベースに、JCMに効果的な削減量の算定およびモニタリング方法論の検討・構築および、ファイナンススキームの提案等を通じ、これらの調査・事業の実施を中心に支援しています。

クリーン開発メカニズム

国連気候変動枠組条約 (UNFCCC) のもと、2005年に発効した京都議定書では、発展途上国において実施された温室効果ガス (GHG=Greenhouse Gas)削減事業の削減量を先進国が自国の削減目標達成に活用する「クリーン開発メカニズム (以下、CDM*4)」という仕組みが認められています。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、CDMに関して、国連でのGHG削減量の算定およびモニタリング方法論*5の開発をはじめ、炭素クレジット取得のための手続きのアドバイス・代行等、総合的な支援を行うコンサルタント業務を通じ、発展途上国の持続可能な発展とGHG削減に貢献してきました。

特に方法論の新規開発と国連承認においては、世界銀行の10件に次いで、8件の実績を有し、これは、日本企業ではトップです*6。また、個別プロジェクトの開発においては、アジアを中心とする世界各地で、これまでに100件以上のプロジェクトに関わり、このうち、80件余りが国連にCDMプロジェクトとして登録されています。また、43件のプロジェクトから炭素クレジットが創出されました。

  1. *1低炭素技術による海外での温室効果ガス排出削減への貢献をクレジット化。
  2. *2SGDsとは2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された2016年から2030年までの国際目標です。
  3. *3JCM (Joint Crediting Mechanism) とは、途上国への温室効果ガス削減技術・製品・システム・サービス・インフラ等の普及や対策を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価し、日本の貢献分として評価する仕組みです。
  4. *4CDMとは、京都議定書で GHG削減目標を約束した先進国が、ホスト国 (発展途上国) の『持続可能な発展に寄与』する『GHG削減』事業を実施し、実施されなかった場合 (ベースライン排出量) に比べ、追加的な排出削減があった場合、削減量に対しCertified Emission Reduction (CER) と呼ばれる証明 (=炭素クレジット) を発行し、先進国の削減目標達成に利用するものです。
  5. *5CDMプロジェクトの開発に当たっては、プロジェクト設計書 (PDD) に、CDMが実施されない場合 (ベースライン) のシナリオや温室効果ガス (GHG) 排出量を合理的に示すとともに、CDM実施時のモニタリング計画について記述する必要があります。これらの記述については、CDM理事会 (EB) により承認された方法論 (通常、ベースライン方法論及びモニタリング方法論が一対で構成) を適用しなければなりません。また、実施しようとするプロジェクトに適用可能な承認方法論が無い場合は、新たにEBに方法論を提案する必要があります。
  6. *62018年7月1日現在、国連承認済み大規模方法論 (承認方法論AMのみ:AM0001~AM0120) が対象です。