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新ルールを学ぼう

損失吸収条項が付された劣後債

ベイルインと損失吸収

バーゼルⅢでは自己資本への算入条件が厳格化されています。これに伴い、もともとの証券の性質が負債(≒借金)である劣後債を、自己資本に算入するためのルールが整理されました。

ベイルインとは?

バーゼルⅢのルール作りのきっかけとなったリーマンショックでは、多くの金融機関が破たんまたは実質破たん状態に陥りました。破たん自体の影響もさることながら、この破たん処理が円滑に進まないことによる影響も大きかったとされます。また、「大きすぎて潰せない」という理由で、公的資金が注入された事例も多く、批判が高まりました。この反省に基づき、金融機関が破たんした際に株式や債券の元本削減や債務の株式転換などの「交通整理」を金融当局が強制的に行い、破たん処理を迅速に行える仕組みが作られました。この仕組みをベイルインと言います。

ベイルアウトとベイルイン

ハイブリッドカフェマスター

損失吸収条項とは?

破たん処理を当局が行うにあたり、特に劣後債など債券に近い性質を持つハイブリッド証券については、破たん時の損失吸収のやり方をあらかじめ整理しておく必要が出てきます。特に金融機関などが「実質破たん状態に陥り、公的資金の注入を受けた」場合の損失吸収の条件を整理した条項を、実質破たん時“損失吸収条項”(PON*条項)と呼びます。

  • *PON:Point of non-viability

損失吸収条項

発動条件は?

自己資本比率など金融機関として業務の存続に必要な「数字」は、あらかじめ決定されています。こういったデジタルな判定は比較的わかりやすいでしょう。注意が必要なのは、実質破たん状態の認定かもしれません。バーゼルⅢは国際的なルールですが、細かい運用方法はある程度各国に任されています。日本では預金保険法をもとに、実質破たん状態を認定する一方で、通貨が統合されているユーロ圏の場合は、全体的には数値で機械的に実質破たんに近い状態を判定できるように、ルールが整備されています。ただし、損失吸収条項(PON条項)の発動条件は、個別契約によって異なる場合もありますので注意が必要です。

損失吸収条項の細かい発動条件は、国や個別契約によって違うから注意が必要なんだ。

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