株式の店頭デリバティブを管理するシステムの開発を担当しています。店頭デリバティブは取引所を介さずにお客さまと行う取引で、中には非定型的なものも存在します。数ヶ月から数十年の長いライフサイクルを持つこれらの取引を取り扱うため、さまざまな部署と連携してシステムを改良していきます。セールス部署と一緒に、お客さまが求める新しい形の取引について記録・管理する方法を検討すること、トレーディング部署と連携して、日々変化するマーケットに適応した取引の時価を算出するためのプログラムを作ること、リスクモニタリングの仕組みの精度を高め、大量のリスク指標を計算して、日々、リスク管理部署に提供することが、私の主な仕事です。
業務を遂行していくうえで必要な知識、技術は多岐にわたります。学生時代の専門であった関数の最適化の知識が必要な案件もありましたし、コーディングはもちろん、プログラムをモジュール化するための設計技術は不可欠です。また、システムユーザが多くの部署にまたがることから、それぞれがどのような視点を持ち、何を求めているのかを幅広く学ぶ必要があります。約定から決済まで取引の状態はどのように変遷するのか、株価等の市場パラメータに応じて、取引の時価はどのように変化するのか、など、業務経験を経て、理解を深めてきました。できることが増えたと感じた瞬間に、やりがいを感じます。
当部では、毎年若干名ずつ、部門別新卒採用を行っています。この部門別採用で入社してきた社員が担当する業務の範囲が、年々広がってきていると感じます。このメンバーのことを、私は、課といった組織上の枠組みを超えた一つの「チーム」として考えており、この「チーム」のプレゼンスを高めていきたいと思っています。優秀な後輩が続々と入ってきているので、それぞれの得意分野を活かして、「こういった分野ならば勝見たちの『チーム』に任せたい」と言ってもらえるような協働が行えるようになることがいまの目標です。