「Mirai Value」サービス紹介 Mirai Valueが参考とする資産配分の方針を解説!キーポイントとなるSAAとは
2023/8/28三菱UFJモルガン・スタンレー証券のファンドラップサービス「Mirai Value(ミライバリュー)」は、簡単な質問へ回答することで投資家に適したポートフォリオが提案され、それをもとに資産運用を一任できるサービスです。
具体的には、安定型(リスクレベル1)~積極拡大型(リスクレベル5)まで5つのポートフォリオが用意されており、いずれも独自のハウスビュー「GMAP(Global Macro & Asset allocation Perspectives)」を参考にしながら、資産の組み合わせと配分比率、投資方針を定めているのが特徴です。
投資一任型の資産運用サービスを利用する上では、ポートフォリオがどのような方針で組まれているかを理解しておくことはとても重要です。本記事では資産配分(アセット・アロケーション)の種類と、GMAPの資産配分の方針について詳しく解説します。
目次
GMAPの中核となるSAA(戦略的アセット・アロケーション)とは
Mirai Valueは、MUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)ウェルスマネジメントが提供するハウスビューであるGMAPを参考にしながらポートフォリオが構築されています。
ハウスビューとは、その単語の通り金融機関(ハウス)の投資見解(ビュー)のことです。市場見通しともいわれ、多くの金融機関では投資レポートなどでハウスビューを公表しており、とくに富裕層の資産運用で重視されています。
GMAPでは、長期的な世界経済の成長を通じた資産形成を前提とした、長期見通しに基づく資産配分=SAAを提示しています。
SAA(Strategic Asset Allocation)は「戦略的アセット・アロケーション」といって、中長期的な経済動向の予測に基づき、最適な資産の組み合わせと、それぞれの配分比率を決定する方針のことです。資産配分の方針にはSAAのほか、TAAなどがあります(TAAについては後述)。
Mirai Valueのポートフォリオは、このSAAを参考に国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内REIT(不動産投資信託)、先進国REITなど複数の資産から構成されています。
SAAは長期的な視野で策定する資産配分で、一般に小刻みに修正することはなく、年1回を目途に見直しされます。
目先の波乱に翻弄されないためには長期の視点が鍵
SAAはどのような点で重要なのか、具体例から明らかにしてみましょう。
2022年は世界的にインフレ(物価の上昇)が進んだことから、米欧では沈静化させるための金融引き締め(利上げ)が実施されました。また、その副作用で景気が悪化することを懸念し、株価の下落が顕著になりました。
この局面だけに焦点を当てると、株式の配分比率を大幅に引き下げるべきだと考えるかもしれません。
しかしながら、米連邦準備理事会(FRB)をはじめとする中央銀行の利上げを冷静かつ長期的な視点から捉えると、コロナ禍で行われた異例の金融緩和を正常化させるプロセスであると認識できます。インフレにしても、いずれは利上げが奏功して沈静化する可能性が高いといえるでしょう。
こうした見解を踏まえれば、目先で株価の急落のようなアクシデントがあっても、中長期的な見通しを大幅に修正する必要はないとの結論が導かれます。
GMAPでは、こうした大局観をもとに、軸のぶれない投資戦略とそれに沿った資産配分=SAAに基づいたポートフォリオが組まれています。
SAAを軸にTAA(戦術的アセット・アロケーション)で資産形成をサポート
GMAPでは、 SAAをベースに長期投資を原則としながらも、短期的に投資魅力のある局面を見出し投資家の資産形成をはかるべく、短期の見通し=TAAに対応する資産配分も提示しています。
TAA(Tactical Asset Allocation)は戦術的アセット・アロケーションといって、一定の尺度に基づいて資産配分比率を決定するもので、今後1〜2年の短期的な市場見通しに応じて配分比率を決定します。
前述の具体例をもとにGMAPにおけるTAAの重要性も見てみましょう。
利上げが進められ、世界的に景気の減速感が強まる局面では、ポートフォリオ上でもそのダメージをできるだけ緩和させる対策が求められます。
そこで、TAAにおいて信用力の高い債券の組み入れや分散投資の徹底などといった策を講じることによって、SAAによるメインの運用をサポートするわけです。
TAAは、原則として四半期ベースで見直しを行っており、情勢が著しく変化した局面などでは、臨時の見直しも図っています。
戦略的・戦術的な資産配分で、投資初心者の資産形成をお手伝い
このようにGMAPでは、SAAとTAAの2つのアセット・アロケーションのアプローチによって、長期的な見通しに基づく最適な資産運用を続けながら、短期的には目覚ましく情勢が変化していく中で機動的な対処を行うことが可能です。
なお、グローバルなマクロ経済の長期的な見通しを修正する必要が生じた場合は、それに応じてSAAも練り直すことになります(リアロケーション)。
こうした綿密な策定と取り組みが実践されるGMAPは、MUFGのさまざまなソリューション・サービスで提供されており、Mirai Valueのポートフォリオ構築にも参考にされることで、投資初心者もグローバル基準の資産形成をはかることができるのです。
上記は三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社が提供するスマートフォン専用の資産運用サービス「Mirai Value」について、株式会社ZUUが取材・編集して作成した情報提供用の記事であり、記事で紹介している情報は過去の実績等であり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、上記サービスの利用を推奨するものでも、将来の値上がりを保証するものでもありません。
本サイトの記事は情報提供を目的としており、商品申込み等の勧誘目的で作成したものではありません。
また、商標登録されている用語については、それぞれの企業等の登録商標として帰属します。
記事の情報は当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その確実性を保証したものではありません。
記事は外部有識者の方等に執筆いただいておりますが、その内容は執筆者本人の見解等に基づくものであり、当社の見解等を示すものではありません。
なお、記事の内容は、予告なしに変更することがあります。
Mirai Valueについて
- 本サービスは、投資一任契約により当社がお客さまに代わって国内公募投資信託にて運用を行いますが、これらの運用成果はすべてお客さまに帰属します。
- 投資一任契約の締結にあたっては、あらかじめ「投資一任契約の契約締結前交付書面(Mirai Value)」および「(各投資信託)目論見書」等の内容をよくご確認の上、ご自身でご判断ください。
- 手数料その他費用概要:本サービスの直接的な手数料は運用資産の時価評価額の0.869%(年率・税込)かかります。
- 間接的にご負担いただく費用:投資対象とする国内公募投資信託について、当該投資信託の約款の定めにしたがい、お客さまの負担する費用が発生します。詳細は各投資信託の目論見書等に記載されます。運用管理費用(信託報酬)は各投資信託の純資産総額に対して上限0.22%(年率・税込)となります。運用管理費用の他に信託事務の諸費用(監査費用を含む)が各投資信託(MRFを除く)の純資産総額に対して上限0.11%(年率・税込)かかります。また、別途、各投資信託が投資対象とする有価証券にかかる売買委託手数料や外国での保管費用等の費用が発生しますが、これらの費用は運用状況等により変動するため、 事前に具体的な料率、金額を示すことができません。
- 投資信託の価額は、株式相場・金利水準・為替相場・不動産相場等の変動、実質的に投資している有価証券等の発行体の倒産や財務状況または信用状況の悪化等に伴い変動します。したがって、運用成果によっては損失を被り、投資元本を割込むおそれがあります。
- 投資信託の主なリスクには、「価格変動リスク」「金利変動リスク」「信用リスク」「為替変動リスク」「流動性リスク」「カントリー・リスク」等があります。これらのリスクは主なリスクであり、これらに限定されるものではありません。
- 本サービスでは、お客さまのお申込みによる、もしくは、資産配分比率の調整による売買が行われている場合、新たな減額や全売却等のお申込みを受付けられない期間があります。そのため、その期間において、投資信託の価額が下落することがあります。
- これらの内容は作成日(2024年7月)時点のものであり、将来予告なく変更されることがあります。