18年間負けなし!テスタ流「投資脳」の育て方(4) 「投資脳」に切り替えて、いざ「楽しい」株の世界へ!

2023/3/31

フリーターから元手800万円で株式投資をスタートし、総利益50億円を突破したカリスマトレーダーのテスタ氏が、株式投資で勝ち続けるために必要な「投資脳」を育てる方法を4回に分けてわかりやすく解説します。最終回は、投資を続ける上で大事にしたいマイルールや、テスタ氏がメディアで発信することの意味や願いについて。

私が「含み損が出たらさっさと処分」するワケ

株式投資をするにあたって、自分の中であらかじめ決めていることがいくつかあります。もともと株を始めたとき、1日のうちに何度も取引きを繰り返すデイトレードが中心だったので、「どんなに損が出ても翌日には持ち越さず、その日のうちに決済する」ということを鉄則にしていました。長期投資用の銘柄や、ストップ高・ストップ安で値がつかない場合は別ですが、それは今も守るようにしています。

また、第2回で説明した「当初の予想から外れたら売る」というのもセオリーです。個人投資家の方から「含み損の株がたくさんあるのですが、どうすればいいですか?」と相談されることがあるのですが、それは当然の結果でしょう。皆さん、たいてい含み損があるのにそれを損切りせず、逆にプラスになったものからどんどん売ってしまうので、結果としてマイナスの銘柄ばかり残ってしまうわけです。

私に言わせれば、それこそナンセンスで逆効果。マイナスが出たということは、その時点で当初の予想から外れているので、私なら売る判断をします。逆にプラスが出ている銘柄は予想通り上がっているわけですから、焦って手放す必要はありません。だいたい、マイナスの銘柄がたくさんあると、心理的にもしんどいですよね。さっさと売ってしまったほうがはるかにラクですし、私の経験上、結果的にも正しいと言えます。

勝つためのルールは日々の積み重ねで

さらに、「迷ったら売る」というのも決め事の一つです。最初から「数年で倍になるだろう」などと思って買ったのなら待つという選択肢もありますが、すぐに上がると思って買ったのに下がってしまった場合は、持ち続ける理由がありません。「もう少し待てば戻るかもしれない」とズルズルと持ち続けてドツボにはまるというパターンも多いようですが、迷っているということ自体、やはり当初の思惑からすでに外れているわけですから、私なら売る判断をします。もちろん、中にはそのうち反転して戻る銘柄もあるかもしれませんが、待機期間の資金効率を考えれば得策ではありません。

それから、時価総額に応じて投下する資金の規模は変えるようにしています。あまり時価総額の小さな銘柄に大金を投じると、株価への影響度や動く値幅が大きくなり、想定と逆に動いたときのダメージも増幅します。また、投資期間が長いほど不確定要素が多くなるので、やはりロットは抑えるようにしています。

ほかにも自分で決めているルールは、探せばおそらく100個や200個はあるんじゃないでしょうか。ただ、それらは経験を積み重ねるうちに少しずつ体得し、勝つために続けてきたものです。反復していると、それが当たり前になってきます。今は機械的に、感情を入れずにできるようになりました。

もちろん「あのときこうしておけば…」といった後悔や判断ミスは今でも毎日のようにあります。ただ、やってはいけないことをどれだけ減らしていくかというのがポイントです。ルールは経験を重ねるうちに変化していくもので、人それぞれ、また時代や投資状況によっても変わってきます。固定せず、適宜見直していくことも必要でしょう。

努力すれば勝てるし、しなければ勝てない世界

これだけ資産が増えているのに、私がリスクを負ってまで株を続けている意味は何かと問われると、自分でも少しわからなくなってきている部分はあります。以前は「勝てなくなるまではやった方がいい」とか「ピークで終わるのは無理だろう」と思っていました。おそらく身体的能力の面で「いつか勝てなくなるんじゃないか」と思っていたんです。

それで「資産が4割減ったらやめる」とか「2年連続マイナスになったらリタイアする」とか言っていたんですが、最近はむしろ「株式市場の根本的な仕組みが変わらない限り、きちんとやれば勝てるんじゃないか」と思うようになってきました。要は「やるか、やらないか」で、きちんとやれば勝つでしょうし、やらなければ勝てない。つまり「努力すれば勝てるし、しなければ勝てない」というシンプルな考え方です。ですから今は、努力できるうちは続けてみようと思っています。

私自身、「株をやっていてよかった」と思うことはたくさんあります。というか、「すべて」ですよね、これで生活していけているわけですから(笑)。最初は1億円もいくと思っていなかったので、望外な結果です。もちろん精神的に参った取引きもありましたけど、それを含めてやりがいがあったし、楽しいことも多かったので、不満や後悔はありません。苦しいことやしんどいことも多いけれど、総じて「楽しい」から続けてこられたわけです。

SNSやメディアで発信することの意味と願い

私がSNSやメディアで投資について発信し続けているのは、「こんな楽しい世界があるのだから、皆さんにもっと知ってもらって、入ってきてほしい」と思うからです。「投資手法を明かすことで、ライバルが増えて勝ちづらくなるのでは?」と言われたりしますが、そんなことは気にしません。ずっと株をやってきて、ほかの人よりわかることが当然多いので、それを知らせているだけです。自分自身にとっても、何千人の前で講演するとか、普通ではできないような経験をさせてもらって、人生が豊かになっているという実感があります。何もやらなければ、ただパソコンの前に張り付いているだけの人間ですから(笑)。

日本の経済にとっても、投資の裾野を広げていくのは大事なことですし、誰かがそういうことをやっていかなければいけないと思っています。株が身近になって、参加する人が増えれば、業界全体が活性化することにもつながりますから。

日本で「貯蓄から投資へ」と言われるのになかなか進まないのは、やはり教育のせいでしょう。昔から「お金が入ったら貯金しなさい」と言われて育ってきましたから、そうなるのは当たり前です。昔はそれでも高い金利がついていましたが、今や預貯金ではお金が増えないどころか、インフレで実質マイナスです。時代が変わってとっくに正解ではなくなったのに、習う機会がないから「昔の正解」のままでいる人が多いのです。このあたりで現実を直視して、根本的に「貯金脳」から「投資脳」に切り替える必要がありそうです。

株式投資をやっていると、自然とニュースを見るようになり、経済に詳しくなります。それになぜか賢い人だと思われたりもします(笑)。私はこれまでに為替や不動産、仮想通貨などの投資もやったことはありますが、やはり株に落ち着いています。10億円貯めるのに一番可能性が高い方法だと思いますし、どこをどう切り取ってもやるメリットのほうが大きいでしょう。

ただし、「ラクしてお金を儲けたい」と思って入ってくると、痛い目にあって退場してしまう人が多いのも現実です。きちんと準備して向き合えば、負ける可能性は減らすことができます。筋トレと同じで、やればやっただけの結果がついてきます。そのうえで、自分にとっての楽しみを見つけていけばいいのではないでしょうか。

テスタ

テスタ

テスタ

フリーターだった2005年に株式投資をスタートし、専業トレーダーになる。ITバブル崩壊やリーマン・ショックなどで相場が荒れる中でも着実に利益を重ね、10年後に10億円を突破するなど、「億り人」「カリスマ投資家」として注目を集める。2022年には総利益50億円超えを達成。ブログやツイッターなどで投資の手法や成果のほか、詐欺撲滅や社会貢献などについても発信している。

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