分散投資の資産配分(2) 年齢を重ねるにつれてリスクを下げる「120-年齢」ルール

著者/投資をまなぶ編集部

「分散投姿が重要なのはわかるけど、具体的に何をいくら持てばいいの?」と思ったことはありませんか?資産配分の考え方には様々なアプローチがありますが、今回は、その中でもシンプルなルールの1つである、「120(100)-年齢」ルールについて、ご紹介します。

120-年齢=株式への配分比率(%)

この考え方は、基本ルールとして「120(または100)-年齢=株式保有比率(%)」という簡便な計算式により株式の保有比率を決め、残りについて債券を中心とする低リスク資産に配分する考え方です。
例えば、30歳の方であれば、ポートフォリオの90%(=120-30)を株式に配分し、10% (=100%-株式の90%)を債券に配分することになります。60歳の方であれば、株式が60%(=120-60)、債券が40%(=100%-株式の60%)の資産配分になります。若い時はリスクを大きく取り、加齢とともに安定資産ヘシフトしていく、時間軸に沿った戦略といえます。

(図表1)加齢に伴う資産配分変化のイメージ

加齢に伴う資産配分変化のイメージ
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(図表2)ライフサイクル理論に基づく運用のパフォーマンス
(30歳時点を100として指数化)

ライフサイクル理論に基づく運用のパフォーマンス (30歳時点を100として指数化)
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給与収入と債券の類似性

若い現役世代は、これから数十年間にわたって働くことで給料を得る権利を持っています。この「給料」は、景気変動の影響は受けるものの、基本的には毎月決まった額が支払われるものであり、その性質は、定期的にクーポン収入を得られる「債券」に類似しています。 つまり、若年層は目に見えない巨大な「債券」を既に持っている状態と考えます。この将来の給与収入からなる債券に似た資産を「人的資本」と呼びます。

資産全体(金融資産+人的資本)のバランスを考えれば、目に見える「金融資産」の部分では、債券と一般的には対極にある「株式」に大きく配分しなければ、ポートフォリオ全体が安定しすぎてしまい、長期的な資産形成の機会を逃してしまいます。退職が近づくと、この債券に似た「人的資本」(将来の給与収入)が目減りしていくため、代わりに金融資産側で、本物の「債券」を買い足していく必要があります。

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このように加齢とともに低リスク資産ヘシフトしていく考え方に基づく金融商品もあり、 「ターゲット・デート・ファンド」と呼ばれています。

若いときはリスクの取りすぎに注意

「120(または100)-年齢」ルールは、株式市場が好調で値上がりしているときでも加齢に従い株式の保有比率を減らし、債券を買い増す必要があります。

また、若い時ほどリスクが大きくなる点に注意が必要です。例えば30歳の場合、株式の配分比率は90%に上ることから、株式市場が下落した場合にはポートフォリオヘの影響も大きくなる可能性があります。

この資産配分は投資家個人のリスク許容度を反映しません。リスク許容度とは、投資家が求めている収益性やどの程度の価格変動や損失なら受け入れられるかというものです。一般に、リスク許容度が 高い人は株式の比率を多く、低い人は債券の比率を多くしますが、「120(または100)-年齢」の比率が、必ずしも投資家個人のリスク許容度に合っているかはわかりません。ご自身のリスク許容度に合った資産配分を知りたい方は、「リスク許容度診断」を行い、 当社のインターネットトレード内にある「ポートフォリオ分析サービス」から、資産配分例を確認してみましょう。

こんな人に向いているかも

一般に人は最初に知った数値や先入観に引きずられる傾向がありますが、そのような方でも「120(または100)一年齢」ルールによれば、個別の主親的な基準や印象、投資判断によらず、年齢という客観的な基準に基づき規律を持った運用ができる点に特徴があります。

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  1. Bloombergより当社作成。
    「120-年齢」を株式配分比率(残りを債券比率)とするライフサイクル仮説に基づき構成したモデルポートフォリオのシミュレーション結果です。
    本ポートフォリオは、30歳時点で株式90%、債券10%として運用を開始し、以降は年齢の上昇に応じて株式比率を毎年1%ずつ引き下げ、同ルールに基づき年1回リバランスを実施する前提としています(例:31歳時は株式89%、債券11%)。
    各指数は配当・利息の再投資を前提とし、30歳時点を100として指数化しています。なお、手数料・税金等は考慮していません。
    本データは過去の実績またはそれに基づくシミュレーションであり、将来の運用成果を示唆・保証するものではありません。また、本記事の情報は当社が信頼できると判断した情報源に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。

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