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株主優待の達人・桐谷広人さんが伝授 「株主優待」で節約ライフを送るコツと優待投資のポイント

個人投資家の間で、根強い人気がある株主優待。その優待で生活費のほとんどを賄っている桐谷さんが、優待投資のコツと魅力を伝授する。文/元山夏香 写真/洞澤佐智子 [日経おとなのOFF2017年11月号の記事を再構成]

Adviser 桐谷広人さん(個人投資家) きりたに・ひろと。プロ棋士(七段)。東京証券協和会将棋部の師範をしていたことから投資をスタート。現在は約900銘柄を保有し、優待品で毎日の生活をほぼ賄っている。癒される人柄も人気の秘密。

約900銘柄を保有し配当と優待で生活を賄う

株主優待好きの個人投資家として、テレビや雑誌、各種セミナーなどで大人気の桐谷広人さん。定年退職し、年金と貯蓄の取り崩しで生活する人も多い世代だ。しかし、桐谷さんは貯蓄をほとんど取り崩すことなく生活できている。なぜなら、投資した株の配当金が定期的に入り、株主優待品(企業が株主に贈るお礼の品)も日々大量に届くからだ。
今の日本の株式市場には約3,700の銘柄が上場しているが、すべてが配当や優待を出すわけではない。 しかし、桐谷さんはこの2点を重視した上で株を選ぶため、保有する株(その数およそ900銘柄!)はほぼすべて株主還元があるという。

優待では食品や金券などさまざまなものがもらえる

これから投資を始める人が投資で生活するのは難しく、桐谷さんは特別だと思う人も多いかもしれない。しかし、配当だけでなく優待にも着目すると、「それだけで生活できるとは言わないまでも、生活費を大幅に節約できる可能性は十分にあります」と桐谷さんは言う。 「10万円以下の少額の投資でも、食事券や米などの食品、日用品、金券、果ては老人ホームの入会金を無料にする権利まで、多彩なものがもらえるのが株主優待の魅力。自分の消費傾向を考えた上で、節約につながる優待株を探すといいですよ」 よく利用する店で使える金券、米などの必ず消費するものを優待でゲットすれば、食費や日用品費など、さまざまな費目を節約できる。桐谷さん自身、食事はほぼすべて優待で賄い、日用品や洋服、本なども、金券や割引券を活用してお金をかけずに得ているそう。 「優待のおかげで、普通なら行かないようなレストランに足を運ぶなど、行動範囲が広がるのも楽しい。定年後に初めて株を買ってみようという場合、優待狙いで銘柄を選ぶのも大いにアリですよ」

生活を助けてくれた優待のありがたみ

このように話してくれた桐谷さんだが、実は昔から優待重視の投資スタイルだったわけではない。下の「優待ライフにたどり着くまでの道のり」にもあるように、今でこそ億単位の資産を持っているが、過去には何度か投資で大きな損失を出している。特に、2008年のリーマン・ショックでは、それまで3億円ほどあった資産が一気に5000万円を切るまで激減してしまった。
失意のどん底の桐谷さんを救ってくれたのは、変わらずに届き続ける優待品だったという。 「損失のショックでなるべくお金を使いたくない心境でしたが、それでも生きていくにはお金がかかる。
だからこそ、食品や食事券などの優待品は、ことのほかありがたかった。本当に優待のありがたみが骨身に染みたんです」

優待ライフにたどり着くまでの道のり 1984年 株式投資を始める 1989年 バブルの大波に乗って1億円の利益 試練1 1990年 バブル崩壊で利益の大半を失う 2006年 小泉郵政相場に乗り、資産総額3億円に到達! 試練2 2008年 リーマン・ショックで資産5000万円にダウン!→頻繁に届く優待品だけが生活と心の支えに 優待ライフを確立!
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「狩り」のような投資より「農業」のような投資が◎

この一件があるまで、桐谷さんは基本的に株の値上がり益を取ることを優先し、配当や優待はおまけ程度に考えていたという。 「ですが、大成功と大失敗を繰り返した結論として思うのは、結局、一個人が株の値上がりを正確に予想することは不可能だということ。 値上がり益狙いの投資は、言ってみれば“狩り”のようなもの。獲物をゲットできればいいですが、できなければ手元には何も残りません。 それより、もっとコツコツ利益を育てていく“農業”のような投資をする方が、僕には適していると考えるようになりました」そしてたどり着いたのが、今の優待株メインの投資スタイルというわけだ。 「とはいえ、優待が充実している銘柄なら何でもいいわけではありません。
なかには、業績が悪いのに人気集めのため無理して優待を出す企業も。結局、企業が倒産したら大損なので見極めは肝心です」
下表に、桐谷さんが考える優待株で失敗しないための5つの心得を挙げた。投資先選びの参考にしてはいかがだろうか。

桐谷流 優待株を楽しむ5つの心得

心得1 総合利回り(配当+優待利回り)4%以上の銘柄を狙う

「配当利回り」(1株当たりの年間配当を株価で割って計算)と、優待品の金額を株価で割って計算する「優待利回り」の合計が4%以上なら、投資する価値があると判断してOK。

心得2 赤字はNG。「配当あり」の会社を狙う

業績が連続で大赤字の企業は×。
配当はある程度業績が安定している証なので参考材料にする。

心得3 長期保有に優遇がある銘柄を狙う

1年以上など、株を継続保有すると優待が豪華になる銘柄も。
長く持ちたい人向け。

心得4 100株ずつの分散投資をする

株の最低購入単位は100株。
1銘柄に集中投資せず、複数銘柄を買うほうがリスク低減に。

心得5 株は「狩り」でなく「農業」と考える

優待や配当をもらいながらコツコツ利益を積み重ねる、
気長な投資スタイルが成功の秘訣。

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