本日の株式市況

イブニング・コメント

20日の東京株式市場で日経平均株価は5営業日ぶりに大幅に反発し、終値は前日比1286 円24銭(2.65%)高の4万9823円94銭だった。米半導体大手エヌビディアが19日発表した四 半期決算は市場予想を上回る好調ぶりで、売上高見通しも市場予想を超えた。同日の米株 式市場の時間外取引でエヌビディア株が上昇し、日本の人工知能(AI)関連銘柄にも買いが 波及した。日経平均の上げ幅は2000円を超えて節目の5万円を上回る場面があった。
東証プライム市場の値上がり銘柄数は8割弱にのぼった。とくに朝方から買いを集めたの がAI関連銘柄で、アドテストと東エレク、ソフトバンクグループ(SBG)の3銘柄で日経平均を 700円近く押し上げた。
エヌビディアでは最先端のデータセンター向けAI半導体「ブラックウェル」の販売が成長を けん引している。AI投資を巡っては過剰な設備投資でバブル状態にあるとの懸念もくすぶる が、エヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は決算説明会で先行きに自信 をのぞかせ、投資家心理を上向かせた。
フィリップ証券の増沢丈彦株式部トレーディング・ヘッドは「エヌビディアの決算発表前は相 場の過熱感を警戒する動きからAI関連銘柄への買いを手控えたり、売り持ち高を形成したり する投資家もいただけに、朝方はAI関連株への買いが集中しやすく、日経平均の上げ幅が 大きくなった」と話した。
東京外国為替市場で円相場が一時1ドル=157円台と10カ月ぶりの円安・ドル高水準に振 れたことも追い風だった。日本政府・日銀による為替介入観測の後退や、米早期利下げ観 測の後退を背景に円売り・ドル買いの勢いが増し、主力の輸出関連株には採算改善に期待 した買いが入った。
節目の5万円近辺では利益確定売りに押される場面が目立ち、後場は伸び悩んだ。高市 早苗首相の台湾有事に関する答弁をきっかけにした日中対立は重荷だ。中国政府は日本 への渡航自粛を要請したほか、日本産水産物の輸入を事実上停止しており、さらなる圧力 にも懸念が残る。
市場では「足元ではインバウンド(訪日客)も投資テーマだった。物色の対象が減るのは株 安局面で資金の振り向け先が減ることも意味し、株安の幅が大きくなりかねず注意が必要」 (SMBC信託銀行の山口真弘投資調査部長)との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は5営業日ぶりに反発した。終値は53.99ポイント(1.66%)高の 3299.57だった。JPXプライム150指数も5営業日ぶりに反発し、26.34ポイント(1.87%)高の 1436.22で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で6兆7573億円、売買高は24億2250万株だった。東証プ ライムの値上がり銘柄数は1241。値下がりは332、横ばいは40だった。
フジクラやファストリ、ソニーGが高い。ディスコやレーザーテク、イビデンが上昇した。イオ ンや住友ファーマ、任天堂が買われた。一方、東京海上が大幅安。資生堂やニトリHDが下 落した。三越伊勢丹やOLCが売られた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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