本日の株式市況

モーニング・コメント

9日の東京株式市場で日経平均株価は小幅ながら3日続落し、終値は前日比11円19 銭(0.02%)安の6万9030円92銭だった。前日の米ハイテク株安の流れを引き継ぎ、人 工知能(AI)・半導体株の一角が売られた。もっとも、朝方の売り一巡後は押し目買いで 一方的に下げ渋る展開が続き、大引け間際には上昇に転じる場面もあった。
日経平均の下げ幅は朝方、800円を超える場面があった。8日の米株式市場でハイテ ク株比率が高いナスダック総合株価指数は1.25%安、主要な半導体関連銘柄で構成す るフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は3.38%安で終えた。
きっかけは、8日の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が「米オープンAIの年換算ベー スの売上高が9月末時点で市場が見込んでいた予想をおよそ200億ドル下回ったもよ う」と報じたことだった。これを受けて同日の米市場では、ソフトバンクグループ(SBG) 傘下で英半導体設計のアーム・ホールディングスのほか、エヌビディアやインテルなど 米半導体株が軒並み下げた。9日の東京市場でもSBGやキオクシアなどに売りが波 及した。
一方、オープンAIを巡っては、ブルームバーグ通信が日本時間9日午前、「法人向け 事業の成長がけん引する形で年換算売上高が年末までに700億ドルに達するか、それ を上回ると予想している」と報じた。「オープンAIなどAIモデル開発企業の収益性が向 上するかどうかが『AIブーム』の持続性のカギを握るとあって、報道に株価が一喜一憂 しやすい」(T&Dアセットマネジメントの浪岡宏チーフ・ストラテジスト)とあって、ブルー ムバーグの報道が投資家心理の悪化に歯止めをかけた面があったとみられる。
東証プライム市場の値上がり銘柄数は1194と、全体の7割強を占めた。9日はゲーム や海運といった出遅れ感のあった主力の非AI株に買いが広がり、相場全体を支えた。 日経平均は前日までの続落で1600円あまり下げていたうえ、日本の3連休を控えて海 外短期筋が日経平均先物への買い戻しを加速させたことが、急速な下げ渋りを演出し た面も大きかった。
東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反発した。終値は13.35ポイント(0.33%)高の 4104.81だった。JPXプライム150指数も3日ぶりに反発し、4.83ポイント(0.28%)高の 1731.23で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で7兆8454億円、売買高は22億9519万株だった。東 証プライムの値下がり銘柄数は331、横ばいは27だった。
今期純利益の見通しが市場予想を下回ったファストリが安い。TDKやイビデン、村田 製が下落した。フジクラやロームが売られた。一方、アドテストや東エレク、スクリンが高 い。リクルートやコナミG、任天堂が上昇した。川崎汽やトレンドが買われた。

12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、終値は前週末比195ドル60セント(0.37%)高の5万1850ドル55セント だった。主要企業の2026年7~9月期の決算発表を控え、高収益を期待する買いが入った。もっとも半導体関連など主力大型株の一角に売りが出て、株式相場 の上値は限られた。
13日にゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなどが26年7~9月期決算を発表する。QUICK・ファクトセットによるとS&P500種株価指数採用銘柄の 第3四半期の1株利益の成長率は前年同期比で約30%となる見通し。今後発表される決算で良好な内容が目立つとの期待が高く、株式の買いを誘った。
一方、株式相場の上値は重かった。ダウ平均の構成銘柄ではないが、半導体メモリーのマイクロン・テクノロジーが下げた。中国同業がデータの一時記憶に使 うDRAMで記憶容量や効率性を高めた製品の開発を進めていると、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが12日報じた。中国メーカーとの競争が激しくな るとの思惑でマイクロンが下げると、ほかの半導体株にも売りが波及した。
12日の米原油先物市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物は一時94.06ドルと、9月29日以来約2週ぶりの高値を付けた。イエメンの親 イラン武装組織フーシが10~11日にかけ、サウジアラビアの首都リヤドにある国際空港を攻撃した。中東情勢を巡る緊張感の高まりは、株式の売りを促した。
クリーブランド連銀のハマック総裁は12日の講演で「インフレ率を速やかに2%に戻すには、制限的な金融政策スタンスをとることが適切だ」との認識を示した。 同氏は積極的な金融引き締めに前向きな「タカ派」との見方が多く、発言内容は想定内だとして株式相場への影響は限られた。
12日はコロンバスデーの祝日で、米国の債券・外国為替市場は休みだった。休暇に入る市場参加者も多く、取引終了にかけて株式相場の膠着感が強まった。
ダウ平均の構成銘柄では、アナリストが投資判断を引き上げたセールスフォースが高かった。コカ・コーラやナイキ、ウォルマートなど消費関連の上昇が目立っ た。プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)やアップル、マイクロソフトも上げた。一方、シスコシステムズやエヌビディア、アマゾン・ドット・コムは下落した。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反落した。終値は前週末比120.267ポイント(0.43%)安の2万7245.903(速報値)だった。英半導体設計の アーム・ホールディングスや光学部品のルメンタム・ホールディングスの下げが目立った。
【日経QUICKニュース(NQN)】

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