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本日の株式市況
モーニング・コメント
8日の東京株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、終値は前日比1130円
51銭(1.70%)安の6万5269円33銭とこの日の安値で終えた。午前は上昇する場面も
あったが、中東情勢を巡る不透明感の高まりから午後に再び下落に転じ、取引終了に
かけ下げ幅を広げる展開だった。東京外国為替市場で円相場が一時1ドル=152円台
まで急伸したことで、輸出関連株には採算悪化を懸念した売りが優勢だった。
米ブルームバーグ通信が日本時間午後2時過ぎに「サウジアラビア当局が複数のエ
ネルギー関連施設で火災が発生したと公表した」と報じた。同国南部地域のエネル
ギー施設が標的となり、一部のエネルギー施設での操業は停止したという。報道を受
け日本時間8日午後、米指標油種のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先
物の期近10月物が前週末比2%強高い1バレル94ドル台前半まで上昇する場面が
あった。
中東情勢を巡る不透明感からリスク回避目的の売りが幅広い銘柄に膨らみ、日経平
均は午後2時以降、右肩下がりの展開となった。大和証券の細井秀司シニアストラテジ
ストは「原油高を通じたインフレ圧力の高まりで、世界の中央銀行の利上げペースが加
速するとの懸念が売りを誘ったのだろう」と説明した。
外国為替市場で円相場が一時1ドル=152円台後半と2月中旬以来およそ半年ぶり
の円高・ドル安水準をつけた。トヨタやホンダ、村田製、TDKなど輸出関連株が軒並み
売られ、相場の重荷となった。
半面、ソフトバンクグループ(SBG)が連日で大幅高となり、指数を下支えした。SBG
は一時前日比で7%高と大きく買われた。出資先の米オープンAIが3日に新型の人工
知能(AI)モデルの提供を一部企業に始めたと発表したことなどをきっかけに連日で買
いが続いたようだ。
東証株価指数(TOPIX)は4営業日ぶりに反落した。終値は75.47ポイント(1.83%)安
の4050.33だった。JPXプライム150指数も4営業日ぶりに反落し、28.81ポイント
(1.67%)安の1698.56で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で8兆4774億円、売買高21億1万株だった。東証プラ
イムの値下がり銘柄数は1158。値上がりは362、横ばいは34だった。
京セラやイビデン、太陽誘電が下げた。一方、ニトリHDやKDDI、ネクソンは上げた。
8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、終値は3連休前の4日に比べ628ドル18セント(1.17%)安の5万2786ドル07
セントだった。中東情勢の悪化を背景に米原油先物が上昇し、株式の売りを促した。半面、半導体など人工知能(AI)関連の一角には買いが入った。
イエメンの親イラン武装組織フーシ派は8日、サウジアラビアの空軍基地やエネルギー施設を攻撃したとロイター通信が報じた。サウジが報復する考えだとも伝
わった。米東部時間8日午後には、イランの石油輸出拠点カーグ島の近くで爆発音が聞こえたと報じられた。
中東からのエネルギー供給の混乱が一段と長引くとの観測につながり、8日の米原油先物市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近10月物
が上昇した。一時は1バレル94.73ドルと、期近物として3カ月ぶりの高値を付けた。米長期金利は4.81%と前週に続き2023年11月以来の水準に上昇する場面が
あった。
米国とカナダの貿易対立も投資家心理の重荷だった。カナダは8日に米国が課した対カナダ関税への報復関税を発動した。これに先立って7日には、トランプ米
大統領がカナダの航空機大手、ボンバルディア製品の米国での販売を認めないなどと自身のSNSに投稿していた。対立が米経済や物価に影響するとの懸念広
がった。
一方、半導体関連株は高かった。ダウ平均の構成銘柄ではないが、クアルコムが3.1%高だった。8日にアマゾン・ドット・コムのクラウドサービス「アマゾン・ウェ
ブ・サービス(AWS)」向けにカスタムAI半導体を供給すると発表し、収益拡大を見込んだ買いが入った。インテルも9.0%上昇した。パソコン向けのCPU(中央演
算処理装置)の値上げを計画していると台湾メディアが報じ、材料視された。
半導体関連以外でも、発電機・関連機器のGEベルノバやAIインフラのネビウス・グループ、冷却装置のバーティブ・ホールディングスなどが買われた。
市場では、「AI関連銘柄に対する市場の楽観が相場の下値を抑えた」(インガルズ・アンド・スナイダーのティモシー・グリスキー氏)との声が聞かれた。「原油高
にもかかわらず、全体的な投資家心理はポジティブ寄りなままだ」(インタラクティブ・ブローカーズのスティーブ・ソスニック氏)との指摘もあった。
ダウ平均の構成銘柄では、アムジェンが10%安だった。アナリストが投資判断を引き下げたほか、スイスの同業ノバルティスが心血管疾患治療薬候補の臨床試
験(治験)で主要評価項目を達成できず、同様の治療薬候補を開発するアムジェンの売りを促した。
セールスフォースやホーム・デポ、シャーウィン・ウィリアムズも売られた。半面、ユナイテッドヘルス・グループやキャタピラー、シェブロンは上げた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。終値は前週末比85.577ポイント(0.32%)安の2万6421.413(速報値)だった。メタプラットフォームズや
パランティア・テクノロジーズが下げた。
半面、オランダの半導体製造装置ASMLホールディングが高かった。AI需要の拡大を背景に、半導体受託生産大手の台湾積体電路製造(TSMC)と韓国サム
スン電子がASMLの次世代装置を導入すると発表し、材料視された。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やブロードコムも買われた。
【日経QUICKニュース(NQN)】
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