本日の株式市況

モーニング・コメント

8日の東京株式市場で日経平均株価は続落した。前日比993円60銭 (1.42%)安の6万9042円11銭と、この日の安値水準で終えた。前日の米株安 を受けて東京市場では海外投資家を中心に株価指数先物や主力銘柄への売 りが出た。アジア各国・地域の株価指数が総じて下げたほか、中東情勢の不 透明感が根強いのも投資家心理を冷やし、日経平均は安値引けとなった。
7日の米株式市場ではダウ工業株30種平均など主要な株価指数がそろって 下落した。米長期金利が一時24年ぶりの水準に上昇するなど金利の先高観 が強まっている。株式の相対的な割高感や景気の先行き不透明感を警戒した 売りが広がり、日本株の重荷となった。
日経平均は取引終了にかけて下げ幅を広げた。日本時間8日午前にトラン プ米大統領がイランとの戦闘終結などに向けた最終合意について消極姿勢を みせたと一部で伝わるなど、中東情勢の不透明感がくすぶる。このところ堅調 だったソフトバンクグループ(SBG)や東エレクといった人工知能(AI)・半導体 関連株の一角が利益確定売りに押されたほか、市場では地方銀行などが期 初に絡んだ益出しの売りを出したとの観測もあった。
日経平均は下げ渋る場面もあった。節目の7万円を下回るなか、アドテスト が朝安後に一時上昇へ転じるなど好業績が期待できる銘柄には押し目とみた 買いが入った。日本の長期金利が低下したのも株価の支えとなった。半導体 受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が8日午後に9月の月 次売上高を発表したが、日本株の反応は総じて限られた。
東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は62.65ポイント(1.51%)安の 4091.46だった。JPXプライム150指数も続落し、26.56ポイント(1.52%)安の 1726.40で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で7兆6133億円、売買高は23億2915万株 だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1182と全体の8割弱を占めた。値上 がりは327、横ばいは43だった。
TDKや村田製、フジクラが下落したほか、長期金利の低下を受けて三菱UF Jや地銀など銀行株も安い。コマツやクボタといった建機株の下げも目立った。 一方、リクルートや野村総研などソフトウエア関連の一角が買われた。郵船な ど海運株も上昇した。

8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、終値は前日比51ドル77セント(0.10%)高の5万1231ドル64セントだった。米 長期金利が低下(債券価格は上昇)し、消費関連株を中心に買いが入った。半導体関連は売られ、相場の上値は重かった。ダウ平均は午前に下落する場面が あった。
米債券市場で長期金利は早朝に5.3%台半ばまで上昇していたが、午後には5.2%台前半に低下した。トランプ米大統領が8日に自身のSNSで11月の米中間選 挙前にイランを攻撃しない意向を示したことで中東情勢への警戒がやや後退した。米財務省が実施した30年債入札を波乱なく通過したことも、債券の買いにつな がった。
金利高が設備投資や消費を抑制するとの懸念が薄れ、株式相場を支えた。「ハイテク株全般から生活必需品株などディフェンシブ銘柄への資金移動の動きが あった」(CFRAのサム・ストーバル氏)との指摘もあった。ダウ平均の構成銘柄では、トラベラーズやマクドナルドが買われた。ホーム・デポやウォルマートといった 消費関連株も高かった。
一方、エヌビディアが一時3%安になるなど、半導体関連株が軒並み下げた。オープンAIの年換算ベースの売上高が9月末時点で市場が見込んでいた予想を およそ200億ドル下回ったもようだと、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が8日報じた。
市場では、「人工知能(AI)インフラに対する高い期待や収益予想があるなかで、(ネガティブなニュースが)ハイテク株売りを促した」(インガルズ・アンド・スナイ ダーのティモシー・グリスキー氏)との声が聞かれた。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、ハードディスクドライブ(HDD)のシーゲイト・テクノロジーや半導体製造装置のラムリサーチも下げた。産業用コネクターのアン フェノールや特殊ガラスのコーニングといったAIインフラ銘柄も売られた。
ダウ平均の下げ幅は午前に200ドル超となる場面があった。中東情勢を巡る先行きの不透明感は根強く、同日の米原油先物市場でWTI(ウエスト・テキサス・イ ンターミディエート)の期近物は前日比3.6%高の1バレル91.49ドルで終えた。原油高が米経済に影響するとの見方は根強く、株式相場の重荷となった。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、シェブロンやIBM、コカ・コーラが上げた。半面、キャタピラーやアマゾン・ドット・コム、アムジェンは売られた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。終値は前日比345.351ポイント(1.25%)安の2万7193.340(速報値)だった。下落率は8月中旬以来 の大きさだった。インテルやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)、ブロードコムといった半導体株の下げが目立った。
コーヒーチェーン大手スターバックスは一時6%安となった。外食チェーンのチポトレ・メキシカン・グリルの買収を検討しているとFTが8日に伝え、財務懸念から 売りが出た。チポトレは上昇した。
【日経QUICKニュース(NQN)】

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