本日の株式市況

モーニング・コメント

20日の東京株式市場で日経平均株価は5営業日ぶりに小反発し、終値は前 日比30円86銭(0.08%)高の3万7529円49銭だった。前日の米株高の流れを受 けた投資家心理の改善で、半導体関連などが買われて相場を押し上げた。 もっとも今週予定される日米財務相会談で米国側から円安・ドル高の是正を 求められるとの観測がくすぶり、値下がり銘柄が目立つ展開だった。日経平均 は後場に下げに転じる場面があった。
19日の米株式市場ではダウ工業株30種平均など主要3指数が上昇した。格 付け会社ムーディーズ・レーティングスが16日夕、米国債の長期信用格付けを 引き下げたことで、週明け19日の米株式市場ではリスク回避の売りが先行し た。だが、米長期金利の上昇が一時的な動きにとどまり、低下に転じたことを きっかけに、株式市場では次第に買いの勢いが強まった。東京市場でもアドテ ストや東エレク、ソニーGなど主力株の一角が買われ、指数を押し上げた。
日経平均は朝方に400円ほど上昇したが、心理的節目の3万8000円に近づく 場面では利益確定の売り圧力が強まった。20日からカナダで開かれる主要7カ 国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では日米の財務相会談が予定されている。 加藤勝信財務相は20日午前の閣議後記者会見で、米国のベッセント財務長 官と「為替を含め2国間の諸課題について議論をしたい」との考えを示した。会 談で円安・ドル高の修正が議論されるとの思惑から円買いの勢いが強まり、午 後に円相場は1ドル=144円台前半まで強含む場面があった。円高に連動して トヨタなど輸出関連株の一角が伸び悩み、日経平均は一時下げに転じた。
国内主要企業では製造業を中心に2026年3月期(今期)の業績見通しはさえ ず、米関税を巡る不透明感が強いことも日本株の買い手控えにつながってい るとの見方があった。
東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は前日比0.44ポイント(0.02%)高 の2738.83だった。JPXプライム150指数も反発し、1.30ポイント(0.11%)高の 1209.73で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆4721億円、売買高は19億2356万株 だった。東証プライムの値上がり銘柄数は344と全体の約2割にとどまった、値 下がりは1245、横ばいは42だった。
リクルート、ファナック、フジクラが上昇した。一方、ファストリ、中外薬、コナミ G、任天堂、キッコマンが下落した。

20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、前日比 114ドル83セント(0.26%)安の4万2677ドル24セントで終えた。前日に3月上旬 以来の高値を付けた後で、主力株に持ち高調整や利益確定の売りが広がった。 米長期金利が上昇したことも、株式の相対的な割高感が意識された。
多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数は前日まで6日続 伸し、2月下旬以来の高値を付けていた。米国と貿易相手の関税交渉が進展 することへの期待などが相場の上昇を支えていた。4月に付けた直近安値から 急速に相場が戻った後で、上昇が目立っていたハイテク株などを中心に売りが 出やすかった。
20日の米債券市場では長期金利が4.50%前後と、前日終値(4.45%)を上回っ て推移した。市場では「米国の財政赤字は悪化する可能性が高く、金利の先高 観が意識されている」(マーフィー・アンド・シルヴェスト・ウェルス・マネジメントの ポール・ノルティ氏)との声が聞かれた。金利の動きを見極めたい雰囲気も強く、 積極的な株買いを見送る動きにつながった。
トランプ米大統領は20日、大型減税策の成立に向けて共和党議員らに団結す るように呼びかけたが、反対派の議員の説得が難航しているもようだと伝わっ た。米経済の先行きや財政を巡る不透明感が意識され、投資家心理の悪化に つながったとの見方もあった。
個別銘柄ではアマゾン・ドット・コムやアップル、エヌビディアが売られた。アメリ カン・エキスプレスやゴールドマン・サックス、キャタピラーも安い。朝方は買いが 先行したホーム・デポは下げに転じた。20日発表の四半期決算で売上高は市 場予想を上回ったものの、1株利益は市場予想に届かず、高金利環境の長期 化が収益に響くとの懸念もくすぶった。
一方、ユナイテッドヘルス・グループやボーイング、メルクは上昇した。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落した。 前日比72.749ポイント(0.37%)安の1万9142.714(速報値)で終えた。前日に2 月下旬以来の高値を付けた後で主力株に利益確定売りが優勢になった。アル ファベットやメタプラットフォームズが下げた。S&P500種株価指数は7営業日 ぶりに反落した。
【日経QUICKニュース(NQN)】

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