本日の株式市況

モーニング・コメント

20日の東京株式市場で日経平均株価は5日続落した。終値は前日比746円 18銭(1.23%)安の5万9804円41銭だった。節目の6万円を割り込み、5月1日 以来およそ3週ぶりの安値水準となった。5日続落するのは1月以来となる。 世界的な金利上昇に対する警戒感から人工知能(AI)・半導体関連株の一部 が利益確定売りに押され、日経平均は下げ幅を1200円あまりに広げる場面も あった。
ソフトバンクグループ(SBG)や東エレクのほか、フジクラが連日で大幅安と なり日経平均を下押しした。19日に米長期金利は2025年1月以来の高水準を 付け、国内でも金利が上昇傾向となっている。米国とイランの戦闘を発端にし たインフレが長引き、各国の中央銀行は引き締め的な金融政策を強いられる との懸念が金利上昇と株売りを促した。金利上昇が業績の逆風となりやすい 不動産の一角が売られ、景気敏感の商社も後場にかけて下げ足を速めた。
韓国半導体大手サムスン電子の労働組合は20日、会社側との報酬交渉が 決裂したため21日からストライキに突入する方針を決めた。報道が伝わると韓 国市場ではサムスン電子株に売りが強まり、韓国総合株価指数(KOSPI)も 下落。日本と韓国での株高をけん引してきたモメンタム(勢い)重視の海外投 資家からの買いが鈍るとの警戒感も日経平均の重荷となった。
もっとも、日経平均は大引けにかけて下げ渋った。日本時間21日早朝(米東 部時間20日夕)には米半導体大手エヌビディアの決算発表が控える。エヌビ ディアの業績と株価が世界のAI・半導体関連株の方向性を左右するとして様 子見ムードが広がった。東京市場では半導体関連ではアドテストやキオクシア には買いが入ったほか、小売りや医薬品といった業種で上昇する銘柄も散見 され日経平均を下支えした。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。終値は前日比59.02ポイント(1.53%)安 の3791.65だった。JPXプライム150指数も反落し、27.78ポイント(1.72%)安の 1590.50で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で9兆5429億円、売買高は27億8314万株 だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1283と全体の約8割を占めた。値上 がりは263、横ばいは22だった。
ファナック、信越化、豊田通商、TDKが下落した。一方、ファストリ、KDDI、良 品計画、テルモが上昇した。

20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、終値は前日比645ドル47セント(1.30%)高の5万0009ドル35セント だった。4営業日ぶりに5万ドル台を回復した。米国とイランの戦闘終結に向けた交渉が進展するとの観測で原油先物相場が下落した。米長期金利も低 下し、米国株の買いを誘った。
米国とイランの交渉についてトランプ米大統領が20日にメディアに対して「最終段階にある」と述べたことが交渉が前進するとの楽観につながった。トラ ンプ氏は合意に至らなければ、攻撃に踏み切るとの考えも示し、「どうなるか様子を見ている」と話した。ニュースサイトのアクシオスによると仲介国のパ キスタンなどが米国とイランの溝を埋めるために合意文書の最終調整を進めているという。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は20日、19日夜以降に中国と韓国の石油タンカー合計3隻がホルムズ海峡を通過したと報じた。イランの 革命防衛隊が過去24時間に石油タンカーや商船などの船舶26隻がホルムズ海峡を通過したと発表したことも伝わった。限定的ながらホルムズ海峡での 航行が再開する可能性も意識された。
米原油先物市場ではWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)でこの日から期近となった7月物が前日終値の1バレル104ドル台から98ドル台に 5%あまり下落した。原油が下げたことでインフレ懸念が後退し、米長期金利は一時前日比0.10%低い(債券価格は高い)4.56%を付けた。このところ投 資家心理を冷やしていた急激な金利上昇にいったん歯止めがかかり、株式の相対的な割高感が強まるとの懸念が薄れた。
ダウ平均の構成銘柄ではゴールドマン・サックスが5%あまり上昇し、ダウ平均を300ドル以上押し上げた。イーロン・マスク氏率いるスペースXの新規 株式公開(IPO)で筆頭主幹事に指名される見通しだとWSJが19日に報じた。ナイキやボーイング、ホーム・デポも上げた。
20日の通常取引終了後に2026年2~4月期決算の発表を控えていたエヌビディアも上昇した。旺盛な人工知能(AI)インフラ需要を背景に好決算と強 気な見通しを示すとの期待が強かった。一方、シェブロンやウォルマート、ユナイテッドヘルス・グループが下げた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発した。終値は前日比399.649ポイント(1.54%)高の2万6270.359(速報値)だった。 エヌビディア決算でAIインフラへの強い需要が確認されるとの見方から、インテルやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)、マイクロン・テクノロジーな ど半導体株が上昇した。
【日経QUICKニュース(NQN)】

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