本日の株式市況

モーニング・コメント

11日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反落した。終値は前日比 1259円61銭(1.93%)安の6万4011円34銭と8月4日以来およそ1カ月ぶりの安 値水準となった。原油高騰と世界的な金利上昇が景気や企業業績の下振れ につながると懸念され、投資家がリスク回避姿勢を強めた。人工知能(AI)・半 導体関連株が売られ、日経平均の下げ幅は2000円を超える場面があった。
米国とイランの戦闘終結が11月の米中間選挙後になるとの観測が浮上する なか、10日にはイエメンの親イラン武装組織フーシによる港湾都市モカの制圧 やイランによる弾道ミサイルの生産再開が報じられた。中東情勢の緊迫で供 給が停滞するとの警戒感から日本時間11日朝の取引でニューヨーク原油先物 相場は一時1バレル104ドル台半ばと5月中旬以来の高値をつけ、株価の重 荷となった。
世界的な金利上昇も株売りを促した。8月の米卸売物価指数(PPI)の伸び が市場予想を上回るなどインフレ再燃が根強く意識され、10日に米長期金利 は2023年10月以来の高水準をつけた。11日には日本の長期金利も節目の 3%まで上昇する場面があった。前日の米市場で半導体株の下げが目立った のもあり、東京市場ではアドテストやソフトバンクグループ(SBG)といったAI・ 半導体関連株に売りが膨らみ、日経平均を下押しした。
もっとも、売りが一巡すると日本株は下げ渋った。金利上昇の恩恵を受けや すい銀行や保険など金融株に買いが入ったほか、外国為替市場で円高進行 が一服したのを受けて輸出採算の悪化が懸念されていた自動車など輸出関 連銘柄の一角にも見直し買いが入った。中東の混乱で海運市況が強含むとの 観測から川崎汽など海運株も買われ、日経平均を下支えした。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。終値は26.28ポイント(0.65%)安の 4028.30だった。JPXプライム150指数も反落し、12.60ポイント(0.74%)安の 1685.51で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で8兆7129億円、売買高は23億7251万株 だった。東証プライムの値下がり銘柄数は986で、値上がりは509、横ばいは58 だった。
東エレクやキオクシア、イビデンが下落した。一方、京セラやコナミG、豊田通 商が上昇した。

11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反発し、終値は前日比509ドル19セント(0.97%)高の5万2573 ドル29セントだった。原油価格の上昇が一服し、株式に買いが優勢となった。ダウ平均は前日に7月下旬以来の安値を付けていたため、自律反発を見込 んだ買いも入りやすかった。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は11日、湾岸諸国とイランが外相会合を開き、ホルムズ海峡の航行を巡って協議する見通しだと報じた。エネルギー 供給を巡る過度な警戒感が後退し、米原油先物市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物は前日比2.4%安で取引を終えた。原油 高の一服で市場心理が改善し、株式を買い直す動きが広がった。
11日発表の8月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.4%上昇した。伸び率は前月と同じで、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想と一致し た。食品とエネルギーを除くコア指数の上昇率は前月比で0.3%と、市場予想(0.2%)を上回った。15~16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ が決まるとの観測が強まった。
来週の会合で利上げすれば、米連邦準備理事会(FRB)の信認が高まり、インフレ懸念が和らぐとの見方がある。市場では「金利上昇が落ち着き、株 式に買いが入りやすくなる」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声があった。前日に大きく上昇した米長期金利は11日に前日比で低下する場面が あり、株買いを誘った。
ダウ平均は原油高や金利高などを背景に直近4営業日で1600ドルあまり下落していた。11日は押し目買いが入りやすい面もあった。
ダウ平均の構成銘柄ではシスコシステムズやIBM、ボーイングが買われた。セールスフォースやアマゾン・ドット・コム、アルファベットも高い。一方、ユ ナイテッドヘルス・グループやアムジェン、メルクは下落した。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反発した。終値は前日比251.310ポイント(0.96%)高の2万6333.035(速報値)だった。 マーベル・テクノロジーやインテルなど半導体株が買われた。メタプラットフォームズも上昇した。
【日経QUICKニュース(NQN)】

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