本日の株式市況

モーニング・コメント

21日の東京株式市場で日経平均株価は続伸した。終値は前日比524円28銭 (0.89%)高の5万9349円17銭だった。米国とイランの停戦交渉の進展期待を背景 に投資家のリスク選好姿勢は強く、海外短期筋が株価指数先物に買いを入れて 先物主導で日経平均は水準を切り上げた。短期目線のリスクマネーが値がさの人 工知能(AI)・半導体関連株に向かい、相場上昇をけん引した。
取引時間中には日経平均の上げ幅が700円を超え、16日の終値ベースの最高 値(5万9518円)を上回る場面があった。株高の原動力となったのが指数寄与度の 大きいAI・半導体関連株で、大引け時点ではソフトバンクグループと東エレクの2 銘柄で日経平均を約481円押し上げた。このほか、フジクラやキオクシア、イビデン の上げも目立った。
20日にトランプ米大統領は米ブルームバーグ通信との電話インタビューで、イラ ンとの交渉を「21日夕もしくは22日朝」に再開する考えを示した。ロイター通信によ ると、イランの高官はパキスタンで開かれる協議への参加を検討している。フィリッ プ証券の増沢丈彦株式部トレーディング・ヘッドは「協議の進展を先回りして織り込 む動きが加速した。足元の急速な株価上昇で、株高に乗り遅れる恐怖『FOMO(F ear Of Missing Out)』が強まった面もある」と話す。
国内では日銀が来週開く金融政策決定会合で利上げを見送るとの観測が浮上し ている。21日の国内債券市場で長期金利は低下(債券価格は上昇)し、株価の相 対的な割高感が薄れるとの見方も株買いを後押しした。だが、日経平均が最高値 圏とあって利益確定の売りも出やすく、大引けにかけてはやや伸び悩んだ。
日経平均を東証株価指数(TOPIX)で割って算出する「NT倍率」は21日に15.74 倍に上昇し、QUICKで遡れる1976年以降で過去最高となった。同倍率は水準が 切り上がるほど日経平均が優位であることを示す。この日の東京市場は全面高の 様相とはいえず、TOPIXは反落し6.64ポイント(0.18%)安の3770.38で終えた。
JPXプライム150指数は小幅に続伸した。終値は0.69ポイント(0.04%)高の 1582.68だった。
東証プライムの売買代金は概算で6兆8522億円、売買高は20億2034万株だった。 東証プライムの値上がり銘柄数は516。値下がりは1010、横ばいは48で、値上がり 銘柄数は全体の3割強にとどまった。
レーザーテクや住友電、三井金属が高い。リクルートや富士通、レゾナックが上 昇した。一方、ファストリやコナミGが安い。トヨタやダイキン、中外薬が下落した。

21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、終値は前日比293ドル18セント(0.59%)安の4万9149ドル38セントだった。米 国とイランの停戦期限が迫るなか、戦闘終結に向けた交渉を巡る不透明感から売りが優勢だった。短期的な過熱感が意識されて持ち高調整や利益確定を目的と した売りも出て、取引終了にかけて下げ幅を広げた。
米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は21日、「バンス米副大統領によるイスラマバードへの訪問が保留になった」と報じた。戦闘終結に向けた2回目の協議を開く ため、バンス氏が率いる交渉団が仲介国であるパキスタンのイスラマバードを訪れる予定だったが、イランから合意案への回答がなかったためだという。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版は21日、イランがウラン濃縮を巡る要求に譲歩しない姿勢をみせていることを受けて、トランプ米大統領はバンス氏 による訪問を中止することを議論していると伝えた。米国とイランの停戦期限が迫るなか、協議が難航していることを嫌気した売りが優勢だった。
ダウ平均は上昇する場面があった。トランプ米大統領は21日、米CNBCの電話取材で「イランと素晴らしい合意に至るだろう」と語った。両国の交渉が進展すると の思惑で朝方は買いが先行した。
もっともトランプ氏は停戦期限までに合意に至らなければ、イランを攻撃する準備ができているとも話していた。停戦期限を延長する可能性が低いとの考えも示 しており、協議の結果次第で戦闘が再び激化するリスクが意識された。通常取引終了後に、トランプ氏は自身のSNSに停戦期間を延長することを決めたと投稿し た。
中東情勢の緊張が緩和することを期待して、多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数が17日に最高値をつけるなど米株式相場は急速に切り 上げてきた。市場では「米国株のバリュエーション(投資尺度)は割高さが意識され始める水準まで回復しており、企業業績の成長度合いを確認したい投資家も多 い」(シーミス・トレーディングのジョゼフ・サルッジ氏)との声があった。
米連邦準備理事会(FRB)の次期議長候補であるウォーシュFRB元理事は21日、米連邦議会上院の銀行委員会での指名公聴会に臨んだ。FRBが金融政策 の独立性を保てるかどうかは「FRB次第だ」などと語った。もっとも具体的な政策運営について目新しい発言がなかったと受け止められ、相場への影響は限られ た。
ダウ平均の構成銘柄ではメルクやハネウェル・インターナショナル、シャーウィン・ウィリアムズが下落した。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)やアップル、ホー ム・デポも売られた。一方、ユナイテッドヘルス・グループが上昇した。21日発表した2026年1~3月期決算で売上高などが市場予想を上回り買いが集まった。シス コシステムズやマイクロソフト、IBMが上げた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。終値は前日比144.429ポイント(0.59%)安の2万4259.964(速報値)だった。メタプラットフォームズや テスラ、アルファベットが下落した。
【日経QUICKニュース(NQN)】

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