本日の株式市況

モーニング・コメント

23日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、終値は前日比214円68銭(0.34%)安の6 万2693円16銭だった。7月30日以来約3カ月ぶりの安値水準となった。前日の米株式市場で 人工知能(AI)関連の資金繰り悪化や巨額投資への懸念からハイテク株が急落した流れを 受けて、東京市場でも半導体関連を中心に売りが優勢だった。日経平均の下げ幅は一時 1400円を超え、取引時間中として約3カ月ぶりに6万2000円を下回る場面もあった。大引け にかけては押し目買いが入り急速に下げ幅を縮小した。
22日の米市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は前日比2.6%安と、1 日の下落率として6月上旬以来の大きさとなった。主要な半導体関連銘柄で構成するフィラ デルフィア半導体株指数(SOX)も6.7%安で終えた。米メタプラットフォームズが発表した 2026年7~9月期決算でフリーキャッシュフロー(FCF、純現金収支)が赤字に転落し、巨額 のAI投資による財務不安が強まった。東京市場でも半導体関連株の売りが優勢だった。
ただ、日経平均はチャート上で長期的なトレンドを示す200日移動平均(22日時点で6万 1400円近辺)に接近する場面があったが、下げ止まり、午後には打診的な買いが半導体関 連に入った。市場では「来週から本格化する3月期企業の中間決算発表で通期の上方修正 が相次ぐとの期待も強いなかで、株価は割安な水準まで調整し、下値では押し目買いが 入った」(国内運用会社のストラテジスト)との声が聞こえた。ソフトバンクグループ(SBG)や アドテストが下げ幅を縮め、東エレクは上昇に転じた。23日の韓国株式市場で半導体株比率 の高い韓国総合株価指数(KOSPI)が午後に上昇に転じたことも投資家心理の悪化に歯止 めをかけた。
11月3日の米中間選挙では野党の米民主党が上下両院で多数派を占める「ブルーウエー ブ」になるとの予想が優勢で、民主党が中心となり電気代高騰への対応などからAIデータセ ンター(DC)建設への規制強化に動き、AI投資に逆風になるとの観測が株価の重荷となって いた。市場では「民主党が議会で多数派を占めても、中国などとのAIの覇権争いがあり、米 国がAI投資を緩めるとは思えない。米国の政策不透明感が解消し、選挙後のあく抜けによ る株価上昇を見込んだ買いが入りつつある」(マリン・ストラテジーズの香川睦グローバルス トラテジスト)との見方もあった。
23日の国内債券市場で長期金利が一時2.755%まで低下し、7月下旬以来約3カ月ぶりの 低水準をつけたことで、不動産などには見直し買いが入った。外国為替市場で円相場が円 高に傾いていることから、小売りや食品など内需関連銘柄にも資金が流入した。
東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は31.69ポイント(0.79%)安の3965.81だった。JP Xプライム150指数は続落し、15.24ポイント(0.91%)安の1668.64で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で8兆9383億円、売買高は28億8432万株だった。東証プ ライムの値下がり銘柄数は951。値上がりは553、横ばいは48だった。
TDKや日東電、コナミGが下げた。一方、ファストリや中外薬は上げた。

23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日ぶりに反落し、終値は前日比652ドル82セント(1.23%)安の5万2215ドル16セント だった。原油価格が上昇し、景気敏感株や消費関連株の一角に売りが出た。ダウ平均は一時800ドルあまり下落した。
23日の米原油先物市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)期近物が前日比4%ほど高い水準で推移した。中東地域の軍事衝突が一段と激しくな り、エネルギー供給に影響することへの警戒が先物相場を押し上げた。
原油高を通じた物価上昇が米国の消費などに響くとの懸念は株式相場の重荷だった。ミシガン大学が23日発表した10月の米消費者態度指数(確報値)は48.0と、 速報値(46.3)から上方修正された。ただ、9月の確報値(48.1)からは小幅に低下した。
ダウ平均は前日までの3営業日で900ドルほど上昇していた。22日には9月上旬以来の高値を付けた後で、週末を前に持ち高調整や利益確定の売りも出やす かった。
このところの株式市場は人工知能(AI)関連銘柄を中心に値動きが不安定になっている。23日には韓国の半導体メモリー大手SKハイニックスが米子会社の新 規株式公開(IPO)の検討を中止すると発表した。IPOの撤回や延期が増え、市場では「原油高とテック分野の不透明感が重なり合い、投資家の慎重姿勢が強 まっている」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との見方があった。
ダウ平均の構成銘柄ではアメリカン・エキスプレスが下落した。23日発表した2026年7~9月期決算は売上高が市場予想を下回った。26年12月期通期の売上高 見通しも据え置き、慎重な見通しを警戒した売りが出た。
そのほかではJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックス、キャタピラーが安かった。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)やホーム・デポ、コカ・コーラも売られ た。一方、シェブロンやハネウェル・テクノロジーズ、シスコシステムズが高かった。
ダウ平均の構成銘柄以外は、AT&Tやベライゾン・コミュニケーションズといった通信株が売られた。スペースXが米国内で携帯基地局の確保に動いていると23 日に伝わった。携帯キャリア事業への進出に向けた動きで、通信各社の逆風になるとの見方が強まった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。終値は前日比53.517ポイント(0.20%)安の2万5955.342(速報値)だった。ハードディスクドライブ(H DD)のウェスタンデジタルが下落した。前日に発表した四半期決算は市場予想を大きく上回る内容だったが、各社の設備増強に伴う競争激化の可能性が意識さ れた。会計ソフトのインテュイット、ソフトウエアのアドビも安かった。
一方、前日に下げが目立っていた半導体のマイクロン・テクノロジーやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が高かった。サイバーセキュリティーのパロアルト・ ネットワークスやクラウドストライク・ホールディングスも上昇した。
【日経QUICKニュース(NQN)】

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