本日の株式市況

モーニング・コメント

26日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反落した。終値は前日比3005円 46銭(4.15%)安の6万9360円88銭だった。歴代3位の下げ幅を記録し、7万円の 大台を割り込んだ。メモリー価格の高騰で人工知能(AI)投資が減速しかねないと の懸念が浮上し、国内外でAI・半導体関連株が軒並み売られた。原油価格の上昇 で景気や企業業績の下振れリスクが意識されたのも相場の重荷となった。
この日の下げが大きかったのはアドテストやソフトバンクグループ(SBG)、キオ クシアといったAI・半導体関連株だ。この3銘柄だけで日経平均を1800円あまり押 し下げた。出資している米オープンAIが2026年後半に計画していた新規株式公開 (IPO)を27年に延期すると検討していると伝わり、SBGは14%あまり下落する場 面があった。オープンAIの上場延期は足元で続くAI相場に冷や水を浴びせかねな いとの懸念も広がった。
25日の米市場ではメモリー高騰を踏まえて一部製品の値上げを発表したアップ ルやマイクロソフトをはじめとして主要なテック株が売られた。T&Dアセットマネジ メントの浪岡宏チーフ・ストラテジストは「メモリー価格の高騰はAI投資にブレーキ をかけるだけでなく、消費減退も招きかねないなどネガティブな波及効果が広がる 恐れがあり注視すべきだ」と話す。
午後には日経平均が下げ幅を3700円あまりに広げ、節目の6万9000円を下回る 場面もあった。26日の韓国市場では半導体株の影響が大きい総合株価指数(KO SPI)が急落。取引を一時中断する「サーキットブレーカー」が発動されると日本株 には売りが加速した。6月の四半期末が迫り「これまで株式相場が大きく上昇して いたとあって機関投資家が利益確定売りを出しやすい地合いだった」(フィリップ証 券の増沢丈彦株式部トレーディング・ヘッド)のも株安に拍車をかけた。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。終値は53.11ポイント(1.32%)安の3963.36 だった。JPXプライム150指数も反落し、30.07ポイント(1.79%)安の1646.28で終え た。
東証プライムの売買代金は概算で12兆1679億円、売買高は23億9793万株だっ た。東証プライムでは値上がり銘柄数の方が多く915と全体の6割近くを占めた。値 下がりは613で、横ばいは33だった。
太陽誘電や村田製、フジクラが安い。TDKやイビデン、スクリンも下落した。一方、 トヨタやホンダが高い。花王や三井物、住友不も上昇した。

26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落し、終値は前日比44ドル51セント(0.08%)安の5万1876ドル11セントだった。人工知能(AI)関 連や半導体銘柄に売りが出て、株式相場の重荷となった。半面、エネルギー輸送の正常化が進むとの期待から原油先物が下げ、投資家心理を下支えした。
米紙ニューヨーク・タイムズは25日、オープンAIが計画していた新規株式公開(IPO)を2027年に延期する方向で検討していると伝えた。株式市場が不安定で、目標としていた時価総額 1兆ドルの達成が見通しにくくなったことが一因だという。
オープンAIを巡る報道を受け、AIへの巨額投資の収益性を巡る懸念が高まった。市場では「AI関連銘柄への物色に慎重な見方が広がった」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との 声があった。ダウ平均の構成銘柄ではエヌビディアや、データセンター向け発電機器を手がけるキャタピラーが下げた。
24日には半導体のマイクロン・テクノロジーが市場予想を大幅に上回る四半期決算と収益見通しを発表したことを受け、前日にはAI投資の恩恵を受ける銘柄が買われていた。26日は その反動で利益確定の売りが出やすかったとの指摘もあった。
ダウ平均は上昇する場面もあった。ロイター通信は26日、サウジアラビアの国有石油会社であるサウジアラムコがペルシャ湾岸にあるラス・タヌラ港での原油積み込みを約4カ月ぶりに 再開したと報じた。
停滞していたエネルギー輸送が正常化に向かうとの見方から、26日の米原油先物市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近8月物が前日比3.7%安の1バレル69.23 ドルで通常取引を終えた。原油高による景気悪化への懸念が薄れ、相場を支えた。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)やメルクなどのディフェンシブ株の一角に買いが入った。「幅広いセクターに買いが入っており、相場は依然として底堅い」(シーポート・セキュリ ティーズのテッド・ウィーズバーグ氏)との見方があった。
そのほかのダウ平均の構成銘柄ではゴールドマン・サックスやシスコシステムズが売られた。スリーエムとJPモルガン・チェースも下げた。半面、マイクロソフトやセールスフォース、IB Mが高かった。
ダウ平均は週間で311ドル上げ、3週連続で上昇した。3週連続で上げるのは4月中旬以来となる。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5日続落した。終値は前日比60.985ポイント(0.24%)安の2万5297.618(速報値)だった。週間では4.6%安だった。
半導体のオン・セミコンダクターが23.6%安で終えた。25日に電子部品のシナプティクスを買収すると発表した。買収を株式交換によって実施すると明らかにしたことで、株式需給が緩 むとの警戒感が高まった。
【日経QUICKニュース(NQN)】

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