本日の株式市況

モーニング・コメント

17日の東京株式市場で日経平均株価は5日続伸した。終値は前日比497円75銭 (0.72%)高の6万9902円25銭で、3日続けて最高値を更新した。米国とイランが戦闘終 結に向けた覚書に署名し、ニューヨーク原油先物相場の下落が続いている。原油高を 通じた物価上昇と景気減速懸念が和らいだとして、投資家のリスク選好姿勢が強まっ た。人工知能(AI)・半導体株をけん引役に、日経平均の上げ幅は一時700円を超えた。
東証プライムの値上がり銘柄数は全体の6割弱を占めた。前日の米ハイテク株安を 背景に朝方は下落が目立った東エレクやレーザーテクといったAI・半導体関連株に押 し目買いが入った。日経平均はほどなく上昇し、その後は騰勢を強める展開だった。取 引時間中には前日に続いて一時7万円の大台に乗せた。
米イランを巡る地政学リスクが和らぎ、買い安心感が広がった。19日に予定される署 名式を前に合意文書の内容が報じられ、ホルムズ海峡の封鎖解除と核兵器を開発しな いと改めて確約する見返りとしてイランが経済的恩恵を受けられるといい、戦闘終結の 期待が高まった。
国内外で注目された重要イベントを波乱なく終えたことも買いを誘った。16日まで開か れた日銀の金融政策決定会合と、会合後の内田真一副総裁の記者会見を無難に通過 したとの声は多い。史上最大の新規株式公開(IPO)だった米スペースXの上場も順調 にこなし、上場後も上昇が続いている。市場参加者の過度な警戒が薄れ、世界的な株 高を後押しした。
6月後半にかけては日本で多い3月期決算企業の配当金の支払いが相次ぐ。フィリッ プ証券の増沢丈彦株式部トレーディング・ヘッドは「需給面で(投資家が受け取った配 当金で株式を購入する)配当再投資の動きが相場の支えになったほか、株高に乗り遅 れる恐怖『FOMO(Fear Of Missing Out)』から買いを入れる投資家が多かった」 と話した。
東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は22.09ポイント(0.55%)高の4013.23で、最 高値を付けた。終値として初めて4000台に乗せた。JPXプライム150指数は反発し、 9.34ポイント(0.56%)高の1677.05で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で10兆4130億円、売買高は21億1655万株だった。東 証プライムの値上がり銘柄数は931。値下がりは578、横ばいは55だった。
ファストリやキオクシアが高い。村田製や太陽誘電、ファナックが上昇した。一方、ソフ トバンクグループやアドテストが安い。リクルートやトヨタが下落した。

17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、終値は前日比507ドル12セント(0.97%)安の5万1492ドル55セ ントだった。午後に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利見通しや新議長の記者会見を受け、主力株に売りが優勢になった。
米連邦準備理事会(FRB)は17日まで開いたFOMCで市場の予想通り政策金利を4会合連続で据え置いた。参加者の政策金利見通しでは、2026年末の予想 の中央値が据え置きと0.25%の利上げ1回分に相当する水準となった。前回は利上げ予想はゼロだった。
ウォーシュ氏は議長就任後初めての記者会見で「物価の安定の実現」を強調した。市場では「想定ほど金融緩和に前向きではない可能性が意識された」(ミ ラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声が聞かれた。政策金利見通しとあわせてタカ派的な会合との受け止めがあり、株式には売りが出やすかった。
声明文は前回の半分程度に短くなり、金融政策の先行き指針(フォワードガイダンス)にあたる文言を削除した。ウォーシュ氏は会見で自身の政策金利の見通し を提出しなかったと述べ、今後の会合後の会見開催を含めて政策運営の見直しを進める姿勢も示した。新議長のもとでの運営を巡る変化を見極めたい雰囲気が あった。
イラン情勢の不透明感が投資家心理の重荷となる面もあった。トランプ米大統領は17日、イランとの戦闘終結に向けた合意案についてまだ最終決定ではないと の見解を示した。17日の米原油先物相場が上昇したことも、主力株への売りにつながった。
ダウ平均は上げる場面があった。17日朝発表の5月の米小売売上高は前月比0.9%増え、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.5%増)を上回った。販売 価格の上昇が押し上げた面があるものの、インフレ下でも米消費は底堅いとの見方につながった。
前日に下げが目立った半導体関連の一角が17日は買われたことも市場心理を支えた。ダウ平均の構成銘柄ではないが、インテルが3%高となった。前日に最 先端の半導体生産技術を使った製品を試験的に生産する段階に入ったと発表し、材料視された。アナリストが目標株価を上げた複数の半導体や製造装置関連も 買われた。
ダウ平均の構成銘柄ではセールスフォースやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、IBMの下げが目立った。ホーム・デポとシャーウィン・ウィリアムズも安い。半 面、キャタピラーやゴールドマン・サックス、メルクは買われた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。終値は前日比354.688ポイント(1.34%)安の2万6021.656(速報値)だった。上場4日目のスペースX は反落した。メタプラットフォームズやアルファベットなど巨大ハイテク株も下げた。
【日経QUICKニュース(NQN)】

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