本日の株式市況

モーニング・コメント

23日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反落し、大引けは前 日比445円63銭(0.75%)安の5万9140円23銭だった。前日の米株式市場で半 導体関連株などが上昇した流れを受けて、海外短期筋による日経平均先物や 値がさ株への買いが先行し、朝方に取引時間中として初の6万円台を付けた。 ただ、その後は目標達成感や短期的な相場過熱への警戒から利益確定目的 の売りが優勢になり、後場寄り付き直後には下げ幅を900円あまりに拡大する 場面があった。
22日の米株式市場では米国とイランの停戦延長を好感した買いが優勢で、 ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数や多くの機関投資家が運用指 標とするS&P500種株価指数が最高値を更新した。前日の日経平均は既に 停戦延長を好感した買いで上昇していたが、リスク許容度が増した海外勢の 先物買いが連日で膨らみ、日経平均は朝方に6万0013円まで上昇した。
米国防総省がホルムズ海峡の機雷除去に最大6カ月かかる可能性があると 分析していると報じられ、原油先物価格の高止まりも続いている。市場では 「中東情勢の不透明感から輸出関連株のほか、原油高に伴う資材高で建設セ クターなども軟調に推移しており、日本企業の業績への悪影響が意識され始 めている」(ネット証券のアナリスト)との声が聞こえた。
日本時間午後の取引で米株価指数先物の下げが一服するとともに、日経平 均が5万9000円を下回る場面では海外短期筋や個人投資家が根強い先高観 を背景とした押し目買いを入れ、取引終了にかけて日経平均は徐々に下げ幅 を縮小した。
東証株価指数(TOPIX)は3日続落した。終値は28.61ポイント(0.76%)安の 3716.38だった。JPXプライム150指数は続落し、7.43ポイント(0.47%)安の 1568.33で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で8兆9832億円、売買高は27億2846万株 だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1188。値上がりは340、横ばいは46 だった。
ファストリやディスコ、フジクラが下げた。一方、ソフトバンクグループ(SBG) や中外薬は上げた。

23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、終値は前日比179ドル71セント(0.36%)安の4万9310ドル32セントだった。米 国とイランの戦闘終結に向けた交渉が難航する可能性が意識された。原油高も投資家心理の重荷となった。
ダウ平均は午後に600ドル超下げる場面があった。イランのガリバフ国会議長が米国との交渉の担当から外れると23日にイスラエルのメディアが報じた。強硬派 のイラン革命防衛隊の圧力を受けたことが背景だという。ガリバフ氏はトランプ政権から現実派とみられ、交渉の要になるとの見方があった。
イランの政権内部が分裂状態にあり、米国との交渉の停滞につながっているとの見方がある。トランプ米大統領は23日朝に自身のSNSに「イランは誰が指導者 か見極めるのに苦心している」と投稿した。
トランプ氏は21日夕にイランとの協議が終了するまで停戦を延長すると表明していた。23日午後にはSNSで支持率の低下などを受けて戦闘終結を急いでいると の見方を否定し、「合意は米国や同盟国、世界にとって適切で良い時に結ばれる」と主張した。
イスラエルとイランが再び軍事衝突するとの観測も強まった。イスラエルのカッツ国防相は23日、声明でイランへの攻撃再開に向けて米国の承認を待っていると 述べた。米東部時間同日午後にはイランの首都テヘランで防空システムが作動したとイランのメディアが報じたことも伝わった。
市場では「停戦は非常に脆弱で、米イランの協議を巡ってもやや悪材料が目立つ」(Bライリーのアート・ホーガン氏)との声があった。中東の混迷でエネルギー 輸送の要衝であるホルムズ海峡の事実上の封鎖が長引く可能性も意識された。米原油先物市場ではWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)6月物が前日 の1バレル92ドル台から一時98ドル台に上昇した。
売りが一巡すると主要株価指数は下げ幅を縮小した。中東情勢の先行きが見通せないことから持ち高を傾ける動きは限られた。
22日夕に発表した2026年1~3月期決算で通期見通しを据え置いたIBMが大幅安だった。ダウ平均の構成銘柄ではないが22日夕発表の決算とあわせて公表し た収益見通しが慎重と受け止められたクラウド業務管理のサービスナウは17%超下落した。人工知能(AI)がソフトなど既存事業を代替するとの懸念が改めて意 識された。
ダウ平均の構成銘柄ではソフトウエア関連のセールスフォースやマイクロソフトなどに売りが波及した。四半期決算を発表したアメリカン・エキスプレスとハネウェ ル・インターナショナルも安かった。一方、キャタピラーやベライゾン・コミュニケーションズ、コカ・コーラが上げた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反落した。終値は前日比219.063ポイント(0.88%)安の2万4438.504(速報値)だった。22日夕に決算発表したテ スラが下落した。データ分析プラットフォームのパランティア・テクノロジーズなどソフト関連も全般に下げた。
一方、22日夕発表の四半期決算や見通しが好感され、半導体のテキサス・インスツルメンツ(TI)が19%高と急伸した。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は 17日続伸し、終値は前日比1.7%高の1万0078.572だった。連日で過去最高値を更新し、史上初めて1万台に乗せた。
【日経QUICKニュース(NQN)】

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