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本日の株式市況
モーニング・コメント
14日の東京株式市場で日経平均株価は3日続落し、終値は前週末比110円06銭
(0.28%)安の3万9459円62銭だった。米関税政策の強化への警戒や、20日投開
票の参院選を巡る不透明感から海外投機筋が株価指数先物に断続的な売りを出
し、日経平均の下げ幅は一時300円に迫った。半面、外国為替市場での円安・ドル
高を背景に自動車や医薬品などに買いが入り、指数を下支えした。
11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落した。米国がカナダ
に8月1日から35%の関税を課すと表明。高関税政策で世界景気が悪化するとの
懸念から主力株に利益確定の売りが出た。米国は12日、欧州連合(EU)とメキシ
コに対して8月1日から30%の関税を適用するとも表明した。市場では米政権とE
Uとの暫定的な合意は近いとの見方も出ていただけに、想定と異なる関税の引き
上げ方針は投資家心理の悪化につながった。東京市場では半導体や電子部品の
一角に世界的な景気悪化を警戒した売りが出た。
TBSは14日、20日投開票の参院選で、同社をキー局とする民放ネットワーク、J
NNが中盤情勢を分析した結果として「自公で参議院の過半数を割り込む可能性
がある」と報じた。与党が非改選を合わせて過半数維持に必要な50議席獲得が微
妙という。市場では「政権与党が議席を大きく減らして政権基盤が弱まると関税を
巡る日本の交渉力が低下し、米国が交渉妥結に後ろ向きになる可能性がある」(T
&Dアセットマネジメントの浪岡宏チーフ・ストラテジスト)との声もあった。
日経平均の下値は限られた。米長期金利の上昇を背景に14日の東京外国為替
市場で円相場が1ドル=147円台まで下落した。日米の金利差拡大を意識した円
売り・ドル買いの動きが活発化し、円安が輸出採算改善につながるトヨタやホンダ
などの自動車株が買われた。第一三共やアステラス、中外薬などの医薬品株の買
いも目立った。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に反落した。終値は0.43ポイント(0.02%)安の
2822.81だった。JPXプライム150指数も反落し、0.74ポイント(0.06%)安の1229.71
と午後の安値で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆6610億円、売買高は14億9604万株だった。
東証プライムの値下がり銘柄数は649。値上がりは907、横ばいは70だった。
東エレクやレーザーテクなどの半導体関連の一角が売られ、任天堂やバンナム
HDも下げた。一方、前週末に急落したファストリが買われたほか、HOYAも上昇し
た。三菱重や日製鋼などの防衛関連も上げた。
14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前週末比88ドル14セン
ト(0.19%)高の4万4459ドル65セントで終えた。トランプ米大統領が欧州連合
(EU)とメキシコに30%の追加関税を課すと明らかにし、売りが先行した。ただ、
米国と貿易相手との交渉次第では税率が下がるとの楽観的な見方が根強く、
株式相場を支えた。
トランプ氏は12日、自身のSNSで8月1日からEUとメキシコに30%の関税を課
すと表明した。高関税が米国の消費減速や物価上昇を招くとの懸念につながり、
取引開始直後にダウ平均は130ドルあまり下げる場面があった。
ただ、主力株への売りは続かなかった。EUが米国への報復措置の発動を延
期し、交渉を優先する姿勢を示している。トランプ氏が交渉手段として高い関税
率を示したとの見方がある。貿易相手との交渉の結果によっては税率を下げる
とみる投資家が多く、下げたところでは押し目買いが入った。
トランプ氏は14日、ロシアに対し50日以内にウクライナと停戦しなければ、「非
常に厳しい関税を課す」と表明した。ロシアから石油などを購入した国に100%の
「二次関税」を課すとした。市場では「単なる交渉手段に過ぎないと受け止めら
れている」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との指摘があった。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、ストラテジー(旧マイクロストラテジー)やコ
インベース・グローバルなどの暗号資産(仮想通貨)関連銘柄が上昇した。代
表的な仮想通貨であるビットコインが14日に12万ドルを突破し、最高値を更新
したことが材料視された。
ダウ平均の構成銘柄では、ボーイングやウォルマートが上昇した。スリーエム
(3M)やゴールドマン・サックスも上昇した。半面、原油先物相場の下落を受け、
シェブロンが下げた。アナリストが投資判断を引き下げたプロクター・アンド・
ギャンブル(P&G)にも売りが出た。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発した。前週末比54.800
ポイント(0.26%)高の2万0640.327(速報値)で終え、2営業日ぶりに最高値を
更新した。ビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズやアルファベットが
上昇した。
【日経QUICKニュース(NQN)】
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