本日の株式市況

モーニング・コメント

6日の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、終値は前週末比290円19銭 (0.55%)高の5万3413円68銭だった。米・イランの停戦協議に関する報道が伝わり、 戦争終結に期待して先高観を強めた海外短期筋が日経平均先物に断続的に買い を入れ、相場を押し上げた。中東情勢の悪化に伴って事実上の封鎖が続くホルム ズ海峡について、開放に向けた動きが出ていることも投資家心理を支えた。上げ 幅は一時900円を超えた。
米ニュースサイトのアクシオスは日本時間6日午前、「米国とイランおよび中東湾 岸地域の仲介国グループが45日間の停戦条件について協議している」と報じた。 米国やイスラエル、湾岸地域の関係者の話を引用し、この停戦が恒久的な紛争の 終結につながる可能性があるとした。トランプ米大統領は米東部時間6日午後1時 (日本時間7日午前2時)に記者会見を開く予定とあって、戦争終結を先回りして織 り込む形で海外短期筋が先物買いの動きを加速させた。
市場では「需給面で4月は海外勢が買い越し基調になるというアノマリー(経験 則)があることも意識された」(外資系証券トレーダー)との声が聞かれた。12月期 決算が主流の欧米では、この時期に企業からの配当金が投資家の手元に届き、 その資金の一部を再投資として日本株に回す動きが強まりやすい。足元では米国 で個人投資家などへの税還付が本格化し、投資信託などを通じて個人の資金が 日本株に流入する傾向にあることも株高に弾みを付けた。
もっとも午後は利益確定売りに押され、上値は重かった。SMBC信託銀行の山 口真弘投資調査部長は「3月の急落局面でバリュエーション(投資尺度)の調整は 進んだが、エネルギーの供給不安を背景に今期の企業業績には不透明感が強 まっている。1株当たり利益(EPS)が伸び悩めば株価の上値を抑える」と話した。 米・イスラエルとイランの軍事衝突では中東のエネルギー施設が攻撃された。仮に 停戦協議が進展しても供給網の復旧に時間がかかり、企業業績への影響は大き いとみていた。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に反落した。終値は0.39ポイント(0.01%)安の 3644.80だった。JPXプライム150指数も小幅に反落し、1.19ポイント(0.08%)安の 1517.84で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で5兆2740億円、売買高は16億5111万株だった。 東証プライムの値上がり銘柄数は949。値下がりは561、横ばいは66だった。
アドテストやファストリ、ソフトバンクグループ(SBG)が高い。イビデンやキオクシ ア、レーザーテクが上昇した。良品計画や三越伊勢丹が買われた。一方、ダイキン や三井不が安い。三菱商やソニーG、IHIが下落した。

6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、終値は前営業日の2日に比べ165ドル21セント(0.35%)高の4万6669ドル88セ ントだった。米国とイランの停戦に向けた協議が進むとの見方から、買いが優勢となった。協議を巡る不透明感は根強く、上値は重かった。
米国やイラン、複数の仲介国が45日間の停戦条件について協議していると米ニュースサイトのアクシオスが5日報じた。ロイター通信は6日、米国とイランが紛 争の終結に向けた計画の枠組みを検討していると伝えた。トランプ米大統領は同日の記者会見で、イランとの交渉が「うまくいっている」と話した。
6日の米原油先物市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近5月物は前営業日の終値と比べ0.8%高い1バレル112ドル台で取引を終えた。米 東部時間5日夜の取引で115ドル台を付けた後は伸び悩み、株式相場の支えとなった。
もっとも、ダウ平均の上値は限られた。トランプ氏は事実上の封鎖状態にあるホルムズ海峡の開放を求めている。記者会見では、米東部時間7日夜とする交渉 期限までにイランが応じなければ、すべての橋と発電所を破壊する意向を示した。「イランは一夜で制圧できる」とも語り、7日夜にもその可能性があると示唆した。
イランメディアは6日、パキスタンを通じて停戦案を拒否したと報じた。10項目の対案を提示し、恒久的な戦闘終結やホルムズ海峡の安全な航行の保証を求めた。 これに対しトランプ氏は「重大な提案だが十分ではない」と述べた。
トランプ氏が求める期限が近づくなか、交渉の先行きが見通せないことから、株式には積極的な買いが入りにくかった。市場では、「原油価格が上昇したにもか かわらず株式には買いが集まったが、不確実性を背景に(株式の)取引量は少ない」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声が聞かれた。
6日に米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した3月のサービス業景況感指数は54.0と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(55.4)を下回り、2月 (56.1)から低下した。個別項目では「企業活動・生産」や「雇用」が減速した一方、「価格」は上昇した。
株式市場が休場だった3日に発表された3月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比17万8000人増と、市場予想(5万9000人増)以上だった。併 せて市場では「米連邦準備理事会(FRB)は様子見の姿勢を維持する余裕がある」(LPLファイナンシャルのジェフリー・ローチ氏)と受け止められた。
個別では、ボーイングやアメリカン・エキスプレス、ホーム・デポが買われた。アマゾン・ドット・コムとアップルも高かった。半面、アムジェンやセールスフォース、IB Mは売られた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸した。終値は前営業日比117.155ポイント(0.53%)高の2万1996.337(速報値)だった。アナリストが高 い評価を示したマイクロン・テクノロジーが3.1%高で終えた。半面、テスラは2.1%安となった。電気自動車(EV)販売の弱さを嫌気した売りが続いた。
【日経QUICKニュース(NQN)】

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