本日の株式市況

モーニング・コメント

1日の東京株式市場で日経平均株価は6営業日ぶりに反落し、終値は 前日比501円06銭(1.24%)安の3万9986円33銭だった。3営業日ぶりに心 理的節目の4万円を下回って終えた。日経平均は前日まで2000円強上昇 していたとあって、短期的な過熱感を警戒した売りが幅広い銘柄に出た。 ファストリなど値がさ株の一角に売りが膨らみ、日経平均は取引終了にか け、下げ幅を600円あまりに広げる場面があった。
日経平均は前日までの5日続伸で、チャート上では過去25営業日の移動 平均に比べ「買われすぎ」の目安となる5%を超え、短期的な過熱感が高 まっていた。6月に上昇が目立った東エレクやレーザーテクなど半導体関 連の一角に売りが目立った。
需給要因も相場の重荷だった。きょうから7月相場入りで、国内の機関投 資家が四半期の初めに持ち高の評価益を実現益にする「益出しの売り」が 膨らんだとの見方があった。市場では「きょうは1日かけて益出しの売りが 続いた可能性がある。7月は上場投資信託(ETF)の分配金捻出に伴う換 金売りも出るため、来週にかけ需給面の要因が逆風となりやすい」(国内 証券のチーフテクニカルアナリスト)との指摘が聞かれた。
日経平均は下げ渋る場面もあった。午後に国内債券市場で長期金利が 低下したことで、金利と比べた株式の割高感が薄れたことに伴い、日本株 の先高観に着目した投資家からの資金が流入した。日銀が取引開始前に 発表した2025年6月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、企業の景 況感を示す業況判断指数(DI)で大企業・製造業はプラス13と、前回3月調 査のプラス12から改善した。日本経済の底堅さに着目した買いも入った。
東証株価指数(TOPIX)は6営業日ぶりに反落した。終値は20.77ポイント (0.73%)安の2832.07だった。JPXプライム150指数は6営業日ぶりに反落 し、14.16ポイント(1.12%)安の1245.01で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆6031億円、売買高は18億5133万 株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1094。値上がりは482、横ば いは51だった。
ファストリや任天堂、リクルートが下げた。一方、フジクラや日本取引所、 千葉銀は上げた。

1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸した。前日比400ドル 17セント(0.90%)高の4万4494ドル94セントと2月中旬以来の高値で終えた。 製薬や保険などこのところ株価の動きがさえなかった銘柄に買いが入り、 相場を押し上げた。半面、ハイテク株には利益確定の売りが出やすかった。
ダウ平均の構成銘柄ではアムジェンやユナイテッドヘルス・グループなど、 指数への寄与度が比較的大きい値がさ株への買いが目立った。一方でエ ヌビディアやマイクロソフトなどハイテク株が売られ、市場では「投資家の間 でこれまで強含んでいたハイテク株からの資金シフトが進んでいる」(Bライ リーのアート・ホーガン氏)との声が聞かれた。
米連邦議会上院は1日、トランプ減税の延長を柱とする減税・歳出法案を 可決した。成立までは難航が想定されるものの、法案を巡る不透明感がひ とまず後退したことは投資家心理を下支えした。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は1日に欧州中央銀行(ECB) 主催の討論会に参加し、トランプ米大統領による関税政策の影響を見極め つつ慎重に利下げ時期を判断する考えを改めて示した。これまでの発言に 沿った内容で、株式市場で材料視する動きは限られた。
メルクやナイキ、シャーウィン・ウィリアムズ、ジョンソン・エンド・ジョンソン も買われた。半面、IBMとウォルト・ディズニーは下げた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は7営業日ぶりに反落し た。前日比166.844ポイント(0.81%)安の2万0202.889(速報値)で終えた。 テスラの下げが目立った。最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏に 対してトランプ氏が補助金の打ち切りを示唆し、事業の不透明感が意識さ れた。
多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数は4営業日ぶり に反落し、前日比6.94ポイント(0.11%)安の6198.01で終えた。
【日経QUICKニュース(NQN)】

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