ハイブリッド証券のポイント
ハイブリッド証券ってなんだろう?
証券の基本的な性格を押えよう
株式と債券の中間的な性格を持つハイブリッド証券。
下の図は債券をプレーンなミルク、株式をエスプレッソに例えて3つのハイブリッド証券の位置付けを示したものです。下に行くほど株式に近い性格になります。
少し乱暴ですが、ハイブリッド証券は「価格変動リスクの分、利回りの少し高い債券」と見ることもできそうです。


3つのハイブリッド証券
性格の違いを整理しよう
3つのハイブリッド証券の性格の違いをくわしく見てみましょう。下の表は、それぞれの特性をいくつかの要素に分解したものです。表の上に記載している3つの要素(残余財産の支払い優先順位、負債性、価格変動性)は、株式と債券の特性とあわせて考えると少し理解しやすいかもしれません。
- 残余財産の支払い優先順位:発行者に万が一のこと(破たんなど)があった場合に支払われる順番
- 負債性:発行者の返済義務の高さ(借金に近い性格かどうか)
- 価格変動性:有価証券の値動きの大きさ

なぜ、ハイブリッド証券があるの?
金融機関と資本の関係を整理しよう
ハイブリッド証券を発行している企業を確認すると、●●銀行や××生命保険など金融機関の名前が目立ちます。実は、金融機関は安全性を担保するため、自己資本の比率を一定水準以上に保つように規制されています。下は銀行のバランスシートのイメージを示したもの。総資本に占める自己資本の割合には一定のルールが設けられていますが、ハイブリッド証券は株式に近い性格を持つことから、自己資本にカウントすることが認められています。そのため金融機関から見るとハイブリッド証券は株式価値を落とさず自己資本を高め、規制をクリアするための手段となるのです。

当社では、さまざまなハイブリッド証券をお取扱いしています。なお、債券の取扱銘柄や取引条件は日々変動します。くわしくは、お取引店までお問合わせください。