二重課税調整のイメージ

二重課税調整のイメージ

二重課税調整がない場合

計算方法と計算例

(1) 投信信託(口数基準方式)

源泉徴収税額等

源泉徴収税額 加算金額 控除額
(普通分配金+加算金額)×税率−控除額 外国所得税額+内国所得税額
@とAを比較して少ない額(=控除外国所得税相当額)
@外国所得税額
A(普通分配金+外国所得税額+内国所得税額)×税率
×外貨建資産割合
+内国所得税額(=控除所得税相当額)

計算方法の詳細

算出項目 算出式 端数の取扱い
1 支払分配金 支払分配金=単位口あたりの分配金×対象口数÷単位口
普通分配金=単位口あたりの普通分配金×対象口数÷単位口
特別分配金=支払金額−普通分配金
円未満四捨五入
円未満四捨五入
 
2 加算金額の計算 単位口あたり外国所得税額
=単位口あたり普通分配金×普通分配金1円あたりの外国所得税額
小数点以下3位を切捨て
単位口あたり内国所得税額
=単位口あたり普通分配金×普通分配金1円あたりの内国所得税額
小数点以下3位を切捨て
単位口あたり加算金額
=単位口あたり外国所得税額+単位口あたり内国所得税額
(小数点以下2位単位)
3 控除限度額の計算 単位口あたり所得税額に相当する金額
=(単位口あたり普通分配金+単位口あたり加算金額)×所得税率(復興税を含む)
小数点以下4位を切捨て
単位口あたり控除限度額
=単位口あたり所得税額に相当する金額×外貨建資産割合
小数点以下3位を切捨て
単位口あたり控除額
=単位口あたり外国所得税額と単位口あたり控除限度額のいずれか小さい額
4 単位口あたりの税額 単位口あたり所得税
=(単位口あたり普通分配金+単位口あたり加算金額)×所得税率(復興税を含む)
小数点以下4位を切捨て
単位口あたり住民税
=(単位口あたり普通分配金+単位口あたり加算金額)×住民税率
小数点以下4位を切捨て
5 控除額の計算 控除所得税相当額の算出
控除前所得税額=単位口あたり所得税×対象口数÷単位口
内国所得税額=単位口あたり内国所得税額×対象口数÷単位口
円未満切捨て
円未満切捨て
(1)控除前所得税額 ≧ 内国所得税額 の場合
控除所得税相当額=内国所得税額
(2)控除前所得税額 < 内国所得税額 の場合
控除所得税相当額=控除前所得税額
控除外国所得税相当額の算出
内国税額控除後所得税額=控除前所得税額−控除所得税相当額
控除額=単位口あたり控除額×対象口数÷単位口
 
円未満切捨て
(3)内国税額控除後所得税額 ≧ 控除額 の場合
控除外国所得税相当額=控除額
(4)内国税額控除後所得税額 < 控除額 の場合
控除外国所得税相当額=内国税額控除後所得税額
6 加算金額の算出 円ベースの外国所得税額と内国所得税額を合算して加算金額を算出
外国所得税額=単位口あたり外国所得税額×対象口数÷単位口
内国所得税額=単位口あたり内国所得税額×対象口数÷単位口
加算金額=外国所得税額+内国所得税額
円未満切捨て
円未満切捨て
 
7 源泉徴収税額の計算 源泉徴収税額(所得税)
=控除前所得税額−(控除所得税相当額+控除外国所得税相当額)
源泉徴収税額(住民税)=単位口あたり住民税×対象口数÷単位口
手取分配金=支払分配金−源泉徴収税額(所得税)−源泉徴収税額(住民税)
円未満切捨て
 

計算例

源泉徴収段階

証券会社(支払の取扱者)保有情報

  • 顧客が保有する口数 ・・・ 1,000,000口 (単位口 ・・・ 10,000口)
  • 顧客属性 ・・・ 居住者(個人)

ファンド側からの提供情報

  • 単位口あたりの分配金 ・・・ 95円
  • 外貨建資産割合 ・・・ 80%
  • 普通分配金1円あたりの外国所得税額 ・・・ 0.03円
  • 普通分配金1円あたりの内国所得税額 ・・・ 0.01円
  • 注) 個別元本方式により算出した結果、単位口あたりの普通分配金を45円と仮定する。
1.支払分配金
  • 支払分配金=95円×1,000,000口÷10,000口=9,500円
  • 普通分配金=45円×1,000,000口÷10,000口=4,500円
  • 特別分配金=9,500円−4,500円=5,000円
2.加算金額の計算
  • 単位口あたり外国所得税額=45円×0.03円=1.35円
  • 単位口あたり内国所得税額=45円×0.01円=0.45円
  • 単位口あたり加算金額=1.35円+0.45円=1.80円
3.控除限度額の計算
  • 単位口あたり所得税額に相当する金額=(45円+1.80円)×15.315%=7.16742円≒7.167円
  • 単位口あたり控除限度額=7.167円×80%=5.7336円≒5.73円
  • 単位口あたり控除額 5.73円 > 1.35円 のため 1.35円
4.単位口あたりの税額
  • 単位口あたり所得税=(45円+1.80円)×15.315%=7.16742円≒7.167円
  • 単位口あたり住民税=(45円+1.80円)×5%=2.34円
5.控除額の計算
<控除所得税相当額の算出>
控除前所得税額=7.167円×1,000,000口÷10,000口=716.7円≒716円
内国所得税額=0.45円×1,000,000口÷10,000口=45円
控除所得税相当額 716円 ≧ 45円 のため 45円
<控除外国所得税相当額の算出>
内国税額控除後所得税額=716円−45円=671円
控除額=1.35円×1,000,000口÷10,000口=135円
控除外国所得税相当額 671円 ≧ 135円 のため 135円
6.加算金額の算出
  • 外国所得税額=1.35円×1,000,000口÷10,000口=135円
  • 内国所得税額=0.45円×1,000,000口÷10,000口=45円
  • 加算金額=135円+45円=180円
7.源泉徴収税額の計算
  • 源泉徴収税額(所得税)=716円−(45円+135円)=536円
  • 源泉徴収税額(住民税)=2.34円×1,000,000口÷10,000口=234円
  • 手取分配金=9,500円−536円−234円=8,730円
損益通算段階

源泉徴収選択口座(特定口座)における損益通算(上場株式等の譲渡損失との損益通算)

  • 加算金額 ・・・ 180円
  • 控除額 ・・・ 180円 (45円(控除所得税相当額)+135円(控除外国所得税相当額))
  • 源泉徴収税額(所得税) ・・・ 536円 (交付時)
  • 源泉徴収税額(住民税) ・・・ 234円 (交付時)
  • 上場株式等の譲渡損失 ・・・ 4,000円

損益通算後の課税標準=4,500円+180円−4,000円=680円

  • 所得税額=680円×15.315%=104.142円≒104円
  • 住民税額=680円×5%=34円

要納税額

  • 所得税額=104円−180円=▲76円≒0円 (0以下の場合は0)
  • 住民税額=34円

還付額

  • 所得税額=交付時源泉徴収税額−要納税額=536円−0円=536円
  • 住民税額=交付時特別徴収税額−要納税額=234円−34円=200円

(2) 上場ETF・JDR

源泉徴収税額等

源泉徴収税額 加算金額 控除額
(分配金+加算金額)×税率−控除額 外国所得税額+内国所得税額
@とAを比較して少ない額(=控除外国所得税相当額)
@外国所得税額
A(分配金+外国所得税額+内国所得税額)×税率
×外貨建資産割合
+内国所得税額(=控除所得税相当額)

計算方法の詳細

算出項目 算出式 端数の取扱い
1 加算金額の計算 外国所得税額=税引前分配金×分配金1円あたりの外国所得税額
内国所得税額=税引前分配金×分配金1円あたりの内国所得税額
加算金額=外国所得税額+内国所得税額
課税標準=税引前分配金+加算金額
円未満切捨て
円未満切捨て
 
 
2 控除限度額の計算 所得税額に相当する金額
=(税引前分配金+加算金額)×所得税率(復興税を含む)
円未満切捨て
控除限度額=所得税額に相当する金額×外貨建資産割合
控除額=外国所得税額と控除限度額のいずれか小さい額
円未満切捨て
 
3 控除額の計算 控除所得税相当額の算出
控除前所得税額=課税標準×所得税率(復興税を含む) 円未満切捨て
(1)控除前所得税額 ≧ 内国所得税額 の場合
控除所得税相当額=内国所得税額
(2)控除前所得税額 < 内国所得税額 の場合
控除所得税相当額=控除前所得税額
控除外国所得税相当額の算出
内国税額控除後所得税額=控除前所得税額−控除所得税相当額
(3)内国税額控除後所得税額 ≧ 控除額 の場合
控除外国所得税相当額=控除額
(4)内国税額控除後所得税額 < 控除額 の場合
控除外国所得税相当額=内国税額控除後所得税額
4 源泉徴収税額の計算 源泉徴収税額(所得税)
=控除前所得税額−(控除所得税相当額+控除外国所得税相当額)
源泉徴収税額(住民税)=課税標準×住民税率
手取分配金=税引前分配金−源泉徴収税額(所得税)−源泉徴収税額(住民税)
円未満切捨て
 

計算例

源泉徴収段階

証券会社(支払の取扱者)保有情報

  • 顧客が保有する口数 ・・・ 100口
  • 顧客属性 ・・・ 居住者(個人)

ファンド側からの提供情報

  • 1口あたりの分配金 ・・・ 15円
  • 外貨建資産割合 ・・・ 50%
  • 分配金1円あたりの外国所得税額 ・・・ 0.25315円
  • 分配金1円あたりの内国所得税額 ・・・ 0.0132円
  • 注) 分配金 ・・・ 15円×100口=1,500円
1.加算金額の計算
  • 外国所得税額=1,500円×0.25315円=379.725円≒379円
  • 内国所得税額=1,500円×0.0132円=19.8円≒19円
  • 加算金額=379円+19円=398円
  • 課税標準=1,500円+398円=1,898円
2.控除限度額の計算
  • 所得税額に相当する金額=(1,500円+398円)×15.315%=290.6787円≒290円
  • 控除限度額=290円×50%=145円
  • 控除額 379円 > 145円 のため 145円
3.控除額の計算
<控除所得税相当額の算出>
控除前所得税額=1,898円×15.315%=290.6787円≒290円
控除所得税相当額 290円 ≧ 19円 のため 19円
<控除外国所得税相当額の算出>
内国税額控除後所得税額=290円−19円=271円
控除外国所得税相当額 271円 ≧ 145円 のため 145円
4.源泉徴収税額の計算
  • 源泉徴収税額(所得税)=290円−(19円+145円)=126円
  • 源泉徴収税額(住民税)=1,898円×5%=94.9円≒94円
  • 手取分配金=1,500円−126円−94円=1,280円
損益通算段階

源泉徴収選択口座(特定口座)における損益通算(上場株式等の譲渡損失との損益通算)

  • 加算金額 ・・・ 398円
  • 控除額 ・・・ 164円 (19円(控除所得税相当額)+145円(控除外国所得税相当額))
  • 源泉徴収税額(所得税) ・・・ 126円 (交付時)
  • 源泉徴収税額(住民税) ・・・ 94円 (交付時)
  • 上場株式等の譲渡損失 ・・・ 1,000円

損益通算後の課税標準=1,500円+398円−1,000円=898円

  • 所得税額=898円×15.315%=137.5287円≒137円
  • 住民税額=898円×5%=44.9円≒44円

要納税額

  • 所得税額=137円−164円=▲27円≒0円 (0以下の場合は0)
  • 住民税額=44円

還付額

  • 所得税額=交付時源泉徴収税額−要納税額=126円−0円=126円
  • 住民税額=交付時特別徴収税額−要納税額=94円−44円=50円

(3) 上場REIT

源泉徴収税額等

源泉徴収税額 加算金額 控除額
(分配金+加算金額)×税率−控除額
@とA及びBを比較して少ない額
@外国法人税額
A配当金÷(100%−税率)−配当金
B(配当金+@とAを比較して少ない額)×税率
×外貨建資産割合
左記@とA及びBを比較して少ない額

計算方法の詳細

算出項目 算出式 端数の取扱い
1 外国法人税額の計算 外国法人税額=税引前配当金×配当金1円あたりの外国法人税額 円未満切捨て
2 控除限度額の計算(1) 控除限度額@=税引前配当金÷(100%−所得税率(復興税を含む))−税引前配当金 円未満切捨て
3 控除限度額の計算(2) 所得税額に相当する金額
=(税引前配当金+(外国法人税額と控除限度額@のいずれか小さい額))×所得税率(復興税を含む)
円未満切捨て
控除限度額A=所得税額に相当する金額×外貨建資産割合 円未満切捨て
4 加算金額及び控除額 加算金額=外国法人税額、控除限度額@、控除限度額Aのいずれか小さい額
課税標準=税引前配当金+加算金額
控除額=加算金額
 
 
 
5 源泉徴収税額の計算 控除前所得税額=課税標準×所得税率(復興税を含む)
源泉徴収税額(所得税)=控除前所得税額−控除額
源泉徴収税額(住民税)=課税標準×住民税額
手取配当金=税引前配当金−源泉徴収税額(所得税)−源泉徴収税額(住民税)
円未満切捨て
 
円未満切捨て
 

計算例

源泉徴収段階

証券会社(支払の取扱者)保有情報

  • 顧客が保有する口数 ・・・ 10口
  • 顧客属性 ・・・ 居住者(個人)

投資法人側からの提供情報

  • 1口あたりの配当金 ・・・ 4,500円
  • 外貨建資産割合 ・・・ 80%
  • 配当金1円あたりの外国法人税額 ・・・ 0.25円
  • 注) 配当金 ・・・ 4,500円×10口=45,000円
1.外国法人税額の計算
  • 外国法人税額=45,000円×0.25円=11,250円
2.控除限度額の計算(1)
  • 控除限度額@=45,000円÷(100%−15.315%)−45,000円=8,138.1000177円≒8,138円
3.控除限度額の計算(2)
  • 加算する金額 11,250円 > 8,138円 のため 8,138円
  • 所得税額に相当する金額=(45,000円+8,138円)×15.315%=8,138.0847円≒8,138円
  • 控除限度額A=8,138円×80%=6510.4円≒6,510円
4.加算金額及び控除額
  • 加算金額 11,250円 > 8,138円 > 6,510円 のため 6,510円
  • 課税標準=45,000円+6,510円=51,510円
  • 控除額=6,510円
5.源泉徴収税額の計算
  • 控除前所得税額=51,510円×15.315%=7,888.7565円≒7,888円
  • 源泉徴収税額(所得税)=7,888円−6,510円=1,378円
  • 源泉徴収税額(住民税)=51,510円×5%=2,575.5円≒2,575円
  • 手取配当金=45,000円−1,378円−2,575円=41,047円
損益通算段階

源泉徴収選択口座(特定口座)における損益通算(上場株式等の譲渡損失との損益通算)

  • 加算金額 ・・・ 6,510円
  • 控除額 ・・・ 6,510円
  • 源泉徴収税額(所得税) ・・・ 1,378円
  • 源泉徴収税額(住民税) ・・・ 2,575円
  • 上場株式等の譲渡損失 ・・・ 40,000円

損益通算後の課税標準=45,000円+6,510円−40,000円=11,510円

  • 所得税額=11,510円×15.315%=1,762.7565円≒1,762円
  • 住民税額=11,510円×5%=575.5円≒575円

要納税額

  • 所得税額=1.762円−6,510円=▲4,748円≒0円 (0以下の場合は0)
  • 住民税額=575円

還付額

  • 所得税額=交付時源泉徴収税額−要納税額=1,378円−0円=1,378円
  • 住民税額=交付時特別徴収税額−要納税額=2,575円−575円=2,000円

有価証券投資のリスクおよび手数料等について

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