ROEとは、「Return On Equity」の略で、「自己資本利益率」ともいいます。
株主が出資したお金を元手に、企業がどれだけの利益を上げたのかを数値化したもので、「企業がどれぐらい効率良くお金を稼いでいるか」を示す財務指標です。
ROEは、当期純利益(会社が1事業年度の営業活動で株主全体にもたらした利益)÷自己資本(株主が出資したお金など返済する必要のない資産)×100%の計算式で求められます。
例えば、株主から集めた1億円を元手に企業が1事業年度(通常は1年間)活動し、最終的に5,000万円の利益を上げたなら、ROEは5,000万円÷1億円×100%=50%となります。
ROEは、企業が自己資本に対してどれだけの利益を生み出したのかを表す指標です。
基本的に、ROEが高いほど資本をうまく使って、効率良く稼いでいる会社だといえ、反対にROEが低いほど経営効率の悪い会社だと見ることができます。
ROEは、一般的には10%を上回ると投資価値がある優良企業といわれています。しかし、業種によって平均値が多少異なることもあり、一概には判断することはできません。
ROEは投資判断に役立つ指標ですが、その計算には負債、すなわち企業の借金は含まれていません。総資産も当期純利益も同じ企業があり、それぞれのROEが異なっていた場合、ROEだけ見ると負債の額が大きいほど効率良く資金を使って利益を上げているように見えてしまうのです。企業の総資産とは、自己資本の他に借入金などの負債の金額も含まれます。
例)
負債が少ないB社のほうが、A社よりROEが低くなります。ROEだけ見ると、B社はA社に比べて投資価値が低いように見えてしまうのです。
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