満期(償還)まで持てば原則として元本(額面金額)が戻ってくる債券は、投資初心者にも人気がある金融商品です。
多様なタイプがある債券の仕組みと、付き合い方をご紹介します。
債券投資で注意したいのが、債券にも信用リスクがあること。発行体が財政破綻や経営破綻に陥ると、元本が戻らない可能性があります。その信用力を測るモノサシが格付けです。格付けは債券の信用力をアルファベットなどで示したもので、格付け機関がそれぞれの調査に基づき評価しています。
下の表は格付けの表示例で、最上級はAAA(トリプルエー)、デフォルト(債務不履行)するとDが付与されます。一般に信用力の分岐点とされるのが、BBB(トリプルビー)。BBB以上はデフォルトのリスクが比較的低い投資適格債券、BB(ダブルビー)以下は投機的格付け債券と呼ばれます。
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満期まで持てば原則として元本が戻る債券ですが、途中売却すると、元本割れになる可能性があります。債券が発行されたときより世の中の金利が上がると債券価格が下がり、逆に世の中の金利が下がると債券価格が上がります。途中売却では市場価格で取引されるため、市場金利に左右された価格で取引されるためです。
債券の多くは固定利付債で、購入後世の中の金利が上がっても、クーポン(利率)は同じです。しかし、新しく発行される債券の金利は上がっているので、購入した債券の魅力は薄れます。価格を下げないと取引相手が現れないので、価格が下がります。一方、世の中の金利が下がると、この仕組みは逆の効果を生み出します。
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