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証券ビジネスの世界史

証券ビジネスの世界史

1602 株式の始まりは、オランダの東インド会社。

1602 株式の始まりは、オランダの東インド会社。

小口の資金を広く募ることができる株式会社の仕組み。この起源は1602年、オランダで設立された東インド会社だと言われています。大航海時代と呼ばれるこの頃、インドやアジアへの航路が開かれ、インドや東南アジアから胡椒や香辛料がヨーロッパへ運ばれるようになりました。東インド会社はそのためにつくられた世界最初の株式会社です。貿易には船の建造や船員を雇うことが不可欠で、多くのお金を必要としたため、多くの人からの出資を募り、出資者にも収益を分配する株式の仕組みが生まれたのです。

1688 最初の債券は、17世紀のイギリスで発行。

1688 最初の債券は、17世紀のイギリスで発行。

債券とは、政府や企業が資金を調達するときの借用証書のようなもの。その始まりは国が発行する国債でした。もともとはヨーロッパ諸国の国王が、度重なる戦争に必要な軍資金を資産家から借り入れたことに由来しますが、返済は不確実で、滞るか踏み倒されるのが常でした。しかし、1688年、イギリスで名誉革命が起こり、主権が王から議会に移ると、王の私的な借金は不可能となり、正式な国家の債務「国債」が誕生します。年金型の国債や、富くじ型の国債などが発行されるようになり、人気を博しました。

1773 各地に証券取引所、証券会社の誕生。株式の売買が活発化。

1773 各地に証券取引所、証券会社の誕生。株式の売買が活発化。

証券取引所の始まりはオランダ東インド会社の株式の取引のためにできたアムステルダム証券取引所です。他国でも株式会社が誕生し始めると株式の売買が始まります。出資した人に出資額以上の責任は負わせない「有限責任」という制度で株主が守られるようになると、売買も活発になっていきます。イギリスでは売買の仲介者たちの溜まり場となっていたコーヒーショップで自然発生的に売り買いが始まりました。1773年にはジョナサンズ・コーヒーハウスというコーヒーショップがロンドン証券取引所となり、売買の仲介者が証券会社になっていきます。ニューヨークの証券取引所は1817年開設。日本では1878年に東京と大阪に株式取引所が開設されます。

1880 日本の証券市場の発展。そして世界とつながる時代へ。

1880 日本の証券市場の発展。そして世界とつながる時代へ。

日本では1880年代から株式売買が活発化します。第二次世界大戦中の統制など時代の波を経ながらも、戦後の復興とともに証券市場は再び成長し、日本の産業を支えます。100年で独自の発展を見せた日本の証券市場ですが、1985年からは外国証券会社に東証会員権の開放を行うなど、国際化が徐々に進行。1990年代からは、日本の金融市場をニューヨーク、ロンドンと並ぶ国際金融センターへ育てることを目指し、様々な制度改革も進められてきました。また、パソコンとインターネットの発達は、プロの証券ディーラーと同じ投資環境を個人投資家が持てるようになり、世界の距離を飛躍的に縮めることになります。

2013 世界の成長に向けてさらなる変革へ。

2013 2013 世界の成長に向けてさらなる変革へ。

各国で発展してきた証券市場が世界で繋がり、企業や個人は資産運用、調達の場を、国内だけでなく世界の市場から選択するようになっています。世界と繋がるようになれば、グローバルな競争のなか、成長を取り込んで勝ち抜き、同時に負の連鎖から身を守らなければいけません。企業は合併や再編で競争力を高めており、投資家側も常に世界の情報にアンテナをはっています。証券会社にも、国境を超え、企業と投資家をつなぐ役割が期待されるようになりました。2013年には東京証券取引所と大阪証券取引所も経営統合するなど、日本国内も大きな再編が続いています。証券ビジネスの構造が大きく変わり始めました。

現在 持続可能な社会に向けて。

現在 持続可能な社会に向けて。

いくつもの変革を遂げてきた証券ビジネスは新たな道へと動き出しています。その一つが、環境社会課題の解決に貢献するESG投資です。2006年、国連責任投資原則の策定により、ESG要素を投資判断に組み込む考え方が生まれ、さらには、2015年のパリ協定やSDGsの採択により、世界の共通認識として据えられるようになりました。欧米市場を中心に急激な広がりを見せたESG投資は、日本企業においても関心が徐々に高まっていき、国内のESG債(グリーンボンド、ソーシャルボンド、サステビリティボンド)の発行実績も年々増加。2020年度には、発行実績が1兆6,000億を突破し、証券ビジネス全体を大きく牽引する市場となりました。サステナブルな社会の実現に向けて、証券ビジネスはさらなる変革を続けています。